なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
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» 2017年12月12日 06時00分 公開

長浜淳之介のトレンドアンテナ:なぜスシローは「スイーツ」に力を入れるのか (1/5)

下校時間、部活帰りにスシローへ来店する学生たち(特に女子大生)が増加しており、ランチとディナーの間のアイドルタイムの集客力が上がっている。なぜなのか。今回はスシローが注力する商品改革について考察する。

[長浜淳之介,ITmedia]

 回転すしチェーンの雄「スシロー」(運営はあきんどスシロー)が、スイーツと国産天然魚に力を入れている。

 11月15日より投入した、国産天然魚とアップルパイの新メニューにより、既存店の売り上げが再浮上している。天然魚は全国に海産物産地直送ネットワークを持つ「羽田市場」とタイアップ。アップルパイは部署横断のスイーツ好きが集まった「カフェ部」新設によるアップルパイ専門店「グラニースミス」監修の商品で、いずれも従来の回転すしの発想を打破する商品だ。

photo 「グラニースミス」監修のアップルパイ

 11月の既存店売上高は105.4%と、5〜10月までマイナスに落ち込んでいたのが半年ぶりに前年同月を上回った。新メニューの投入効果が顕著に表れている。既存店客数は101.4%、既存店客単価も104.0%といずれも前年同月より増加した。

 既存店の売上減を、新規出店でカバーして成長する状況が半年にわたって続いたことから、スシローの成長性に陰りが見えているのではないかとの観測も広がりつつあった。しかし、魅力的な商品の投入で懸念を払拭(ふっしょく)した。

 あきんどスシローの水留浩一社長によれば、「売り上げの伸びと単価の伸びは相関関係がある。メニューの満足度が高まれば、お客はいつもよりもう1品多くつまんで行こうかという気になってくれる」と、天然魚とアップルパイに寄せられた反響の大きさに、今後の方向性の手応えを得た。「うまいものを出すことにすし、サイドメニュー共にこだわり、上流から見直す」としており、競合他社に比べて1.4倍以上多い日商(一店舗当たり)をさらに引き離しにかかっている。

 今回はスシローが注力する商品改革について考察していきたい。

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