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» 2017年12月12日 17時58分 公開

買い物難民のニーズに対応:介護施設が物販サービスを始めている 狙いは?

日用品をデイサービス利用者に販売する介護事業者が増えている。その理由とは?

[鈴木亮平,ITmedia]

 ネット通販で商品を仕入れ、介護用品や日用品、食品をデイサービス利用者に販売する介護事業者が増えている。

 施設職員が利用者から注文を受け付け、利用者の代わりに商品をネットで注文する。2〜3日後に商品が施設に届き、自宅への送迎時に商品を渡す。

 活用しているシステムは、フローウィング(兵庫県姫路市)が提供する介護施設向けの商品に特化した「ケアフロー」。介護施設がスーパーやドラッグストアなどの小売業者と同じように卸価格で商品を仕入れることができ、施設利用者に販売できる仕組みだ。

photo サービスイメージ(出典:フローウィング公式Webサイト)

 今年3月にリリースし、既に約500以上の施設が導入している。フローウィングは今後、3年以内に2000以上の施設へ導入していく計画だ。

 取り扱い可能な商品は約3万点。今月から食品の取り扱いも始めた。PCやスマートフォンなどの電子機器を扱えない利用者でも、施設職員を通じて簡単に買い物ができる。同社によると、ケアフローの利用者(エンドユーザー)は毎月5000円〜1万円分、商品を購入しているという。

 「茶話本舗」などのデイサービス施設を展開する日本介護福祉グループ(東京都・台東)は今秋から、ケアフローの導入を全国約400施設で進めている。「自社グループ全体で仕入れることでスケールメリットを生かせる」(日本介護福祉グループ)としている。

 ただし、物販でもうけようとは考えていないという。「独居で要介護度が重い利用者は思うように買い物ができない。施設で買い物ができるようになることで、施設の魅力も高まる」(同)

 販売価格は仕入れた介護施設が自由に設定できるが、日本介護福祉グループは他の小売店とほぼ変わらない価格で提供しているという。いわゆる“買い物難民”となっている利用者のQOL(生活の質)向上につながるサービスを提供することで、施設への集客力を高めていく考えだ。

photo 買い物難民のニーズに応えて施設への集客力を向上

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