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» 2017年12月19日 13時48分 公開

起業家の働き方変革:「起業=ハイリスク」はもう古い? “起業前提”の転職サービス登場

勤め人だけでなく、起業家にも働き方変革の波がきている。「自己破産」「再起不能」「ハイリスク」といった起業に対する“負のイメージ”は数年後には緩和されているかもしれない。

[鈴木亮平,ITmedia]

 一発勝負、多額の借金、自己破産、再起不能、ハイリスク――。こうした「起業」に対する負のイメージは数年後には緩和されているかもしれない。

 人材サービスのシェアゼロは12月19日、将来起業したい人、起業した人を対象とした転職サービス「起業転職」(β版)をリリースした。

 起業する予定の人や起業後も安定した収入を確保したい人と、起業家志向の人材を求める企業をマッチングする。転職支援に加えて、起業を成功させるための「起業家育成プログラム」も提供していくという。

photo 「起業転職」公式Webサイト

 同社の中川亮社長はサービス開発の背景について「起業に挑戦するための新たな手段を提供したかった」と説明する。

 現状では、所属する企業を辞めて、自己資金や金融機関からの融資、投資家からの出資を元手に独立するのが一般的だ。しかし、立ち上げた事業がすぐに軌道に乗るとは限らず、黒字化するまで時間が掛かるケースが多い。運転資金が尽きれば事業を続けられず、生活資金も確保できなくなる。

 「成功しなければ倒産――というリスクがあるが故に、なかなか起業に踏み切れない人は多い。また、家族からも反対される。企業に勤めて安定した収入を確保しながら、自分の事業にも取り組める環境があれば起業のハードルは下がる」(中川社長)

photo 起業を支援する仕組み

 一方、将来的に起業する人や、既に起業している人を受け入れる企業には「アントレプレナーシップを持った人材を確保できる」「草創期のベンチャー企業と接点を持つことができる」などのメリットがあるという。

 「起業家精神を持つ人材は社員教育で生み出せるものではなく、またそうした人材を確保することも難しい。起業家を採用することで、新規事業開発を任せたり、起業家が立ち上げた会社とコラボするといった可能性も出てくる」(同)

 既に東証一部上場企業を含む数十社が、「起業転職」の活用を表明。同社は2018年度末までに、30人以上をマッチングする計画だ。

photo 受け入れる企業にとっては、新たなビジネスを生むチャンスにも

 類似のサービスには「ITプロパートナーズ」がある(運営はITプロパートナーズ)。起業したエンジニアやクリエイターを対象にしており、週2日から勤務できる企業とマッチングさせることで独立後でも定期的な収入を確保できる。

 IT人材の不足に悩む企業にとっては短時間勤務でも採用するメリットがあり、起業家は企業で技術を磨きながら自社サービスの開発にも生かせる。サービス開始から2年で登録者は1万人を超え、募集企業も約1000社と、急成長している。勤め人だけでなく、起業家にも働き方変革の波がきているようだ。

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