「ヤフオク!」などに陸上自衛隊の「教本」流出 業務に支障は?使用後は「焼却」が義務

» 2018年01月22日 12時30分 公開
[ITmedia]

 ヤフーが運営するオークションサイト「ヤフオク!」やフリマアプリの「メルカリ」に、陸上自衛隊員向けの教本が出品されていることが1月22日分かった。

 陸上自衛隊の広報担当者に聞いたところ「一般の方が出品・落札するのに法的問題はないが、関係者が流出させた場合は内部規律に違反している可能性がある」とし、今後流通経路を詳しく調査する方針だ。

photo 「ヤフオク!」の出品物(画像は一部加工しています)

 22日午前の時点で「ヤフオク!」に出品されているのは、部隊運用のノウハウを記した「小銃中隊(昭和32年)」「白紙戦術(昭和32年)」など約10冊。「メルカリ」には「各個の戦闘訓練」などのサバイバル向け教本が2冊出品されていた。

photo 「メルカリ」の出品物(画像は一部加工しています)

 読売新聞の報道によると、21日夕方の時点では、戦車に対する攻撃法を記した「対戦軍隊」や、偵察のノウハウをまとめた「偵察隊の小隊及び本部付隊」など、最新の教本を含む60冊が出品されていたという。

photo 1月22日現在のヤフオク!の出品物リスト(画像は一部加工しています)

 一連の書籍は隊員が自費で購入するのが通例で、使用後は焼却などの処理が義務付けられている。

 「今回流出した書類に重要な機密は含まれないので、業務に影響が出ることはない。今後、さらに機密性が高い書類が流出した際はすぐ対処できるよう、動向を注視していきたい」(同)としている。

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