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» 2018年03月27日 11時00分 公開

あのアーティストが歌いそう:老舗メーカーが“ポップス”社歌をつくったワケ (1/4)

「社歌」を制作する企業が増えている。社員の思いを集めた、おしゃれなポップス調の社歌を作った老舗メーカー、キミカに、その狙いや制作のプロセスについて聞いた。

[加納由希絵,ITmedia]

特集「あの職場が“楽しい”理由」:

 「仕事が楽しい!」と思って働きたい。多くのビジネスパーソンがそう思っているのではないだろうか。みんながイキイキと働くことができれば、職場に活気があふれ、生産性向上も期待できる。社員が楽しく、快適に働くために、どんな取り組みや環境づくりが有効だろうか。事例から探る。


 自分の仕事や会社を一言のフレーズで表現するとしたら、どんな言葉が出てくるだろうか?

 いま、会社の理念や社員の思いを集約して制作される「社歌」が増えている。自分の仕事についてあらためて考え、モチベーション向上につなげるツールとして、社歌の文化が見直されているのだ。

 その動きは大企業以外にも広がりつつある。そのうちの1社が、創業77年の老舗企業、キミカ(東京都中央区)だ。2018年3月、まるで人気アーティストが歌っていそうな、ポップス調の社歌を完成させた。なぜそんな歌を作ったのか? 笠原文善社長に話を聞いた。

photo 社員の思いを集めた「社歌」とは……

ずっと残るものを作りたい

 キミカは、ある物質の開発・製造で国内最大手の企業だ。その物質とは「アルギン酸」。ピンとこない人が多いだろうが、実は身近なもの。アルギン酸は昆布など海藻に含まれる成分で、食品などの粘りや保湿性を高める役割を担う。アイスクリーム、ゼリー、パンなどの食感を良くしたり、医薬品や化粧品の機能を高めたりするのに使われる。

 アルギン酸一筋のキミカが社歌制作に乗り出したきっかけは16年、東京商工会議所が顕彰する「勇気ある経営大賞」の大賞を受賞したことだ。賞金は200万円。その使い道を模索したが、なかなか決まらなかった。「社員からアイデアを募ったのですが、1年以上も良い案が出ませんでした。分析機器などの設備に使う、という案もありましたが、機器はいずれ古くなってしまう。後に残るものに使いたいと考えていました」と笠原社長は振り返る。

 そのころ、自宅で家族から「社歌がはやっているらしい」という話を聞く。社歌の制作会社があることも知った。必要なコストもちょうどいい。調べてみると、みんなでコミュニケーションを取りながら歌詞のコンセプトを決めた企業の事例があった。その様子が「楽しそう」と感じ、社歌制作を決断。アイデアガレージが運営するサービス「社歌制作ドットコム」に依頼することにした。

 依頼に先立ち、歌詞作りを始めた。笠原社長は「社員の思いを集約したい」と、社員からフレーズを募集する方法を選ぶ。「歌詞に入れたいフレーズ」と「曲調」について、意見を募ってみると、予想していなかった反応がたくさんあった。

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