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» 2018年05月01日 06時00分 公開

モバイルペイメント事業に注力:ヤフー、21期連続で増収 18年度も積極投資

ヤフーは4月27日、2017年度通期(18年3月期)の連結決算を発表した。売上収益が8971億円(前年度比5.1%増)で21期連続の増収となった一方で、営業利益は前年度比3.2%減となる1858億円の着地。

[中澤彩奈,ITmedia]

 ヤフーは4月27日、2017年度通期(18年3月期)の連結決算を発表した。売上収益が8971億円(前年度比5.1%増)で21期連続の増収となった一方で、営業利益は前年度比3.2%減となる1858億円の着地。販売促進活動費として560億円に上る費用を投下したことやデータドリブン化などに向け追加投資を実施したことが営業利益を圧迫した。

phot 17年度決算ハイライト

 セグメント別でみると、「ヤフオク!」や「Yahoo!ショッピング」などが属するコマース事業は売上収益5965億円(前年度比6.3%増)、営業利益752億円(前年度比4.4%)と増収増益。前年度に大規模な火災被害に合っていたアスクルグループが持ち直したことなどが寄与した。

 検索連動型広告やディスプレイ広告などの広告関連サービスが属するメディア事業もスマートフォン用アプリの機能改善などが功を奏し、売上収益2883億円(前年度比2.6%増)、1691億円(前年度比2.9%増)と増収増益だった。

phot 左から、坂上亮介執行役員と川邊健太郎CEO

 2018年度以降は新体制の中「eコマース(物販)」、「インターネット広告」、「モバイルペイメント」の3つの領域で業界ナンバーワンになることを目指す。

 「18年度以降は各サービス間の連携を強め、全体を成長させていく戦略。そのためにはデータが重要なファクターである」とし、「データドリブン化に向けた投資は今年度も積極的に実施する」と、6月に社長に昇格する予定の川邊健太郎副社長兼CEO(最高経営責任者)は18年度以降の目標を語った。

phot オフライン決済へ進出しさらなる成長へ

 特に新規事業となるモバイルペイメント事業には力が入る。同社はインターネット上の決済に利用できる「Yahoo!ウォレット」サービスをすでに提供しており、17年度にはその口座数が3987万件を突破した。

 18年度以降は「Yahoo!JAPAN」アプリを通じてQRコードやバーコードを提示または読み取るだけで簡単に決済ができるオフライン決済サービスを本格的に展開し、既存顧客の囲い込みを図る。

 eコマース(物販)では、「Yahoo!プレミアム」会員によるYahoo!ショッピングなどでのサービス利用回数や顧客単価を増加させ取扱高を伸ばしていく。そのためにサービスのUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善やモバイルペイメントとの連携を進めていく。

 インターネット広告では、アクティブユーザー(AU)の訪問回数増加や滞在時間の最大化、広告効果の最大化を図るために動画コンテンツと動画広告の拡充を推進する。

 それぞれの具体的な数値目標値については「競合の様子をみながら対応していく」と、川邊CEOは明言を避けるも、中長期的な目線で収益において業界トップを狙うという。

phot 川邊CEO

 18年度業績については、売上収益は17年度を上回るとする一方、3つの領域での業界ナンバーワンを目指し引き続き積極投資を実施していくため営業利益は1300〜1400億円と減益を見込む。

 動画コンテンツ拡充にかかる費用が100億円、モバイルペイメント事業立ち上げにかかる開発費や導入店舗開拓費などが200億円、計300億円を新たな投資費用として計上する。

 同社は今月13日に仮想通貨交換業者のビットアルゴ取引所東京に子会社を通じて資本参加すると発表していた。ビットアルゴ取引所東京との連携はブロックチェーン技術の研究開発がメインであるため現時点ではモバイルペイメントとの連携は考えていないとした上で「いずれは検討したい」と、川邊CEOは語った。

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