インタビュー
» 2018年06月07日 19時26分 公開

マーケターが語る「こだわり」:12年ぶりに復活「ゾイド」は“ワイルドさ”で現代っ子の心をつかめるか (1/4)

動物や恐竜がモチーフの組み立て式玩具「ゾイド」が12年ぶりに復活する。かつて高い人気を獲得した旧シリーズとは、どんな点が異なるのか。マーティング担当者に話を聞いた。

[濱口翔太郎,ITmedia]

 玩具の新商品が集まる「東京おもちゃショー2018」(6月7〜10日、東京ビッグサイト)。タカラトミーのブースでは、12年ぶりに復活を遂げた、動物や恐竜がモチーフの組み立て式玩具「ゾイド」の新シリーズ「ゾイドワイルド」が展示されている。これまで商品が公開される機会は報道陣向けの会見などに限られており、一般向けにお披露目されるのは初めてだ。

photo ライオンがモチーフの「ワイルドライガー」

 ブースに展示されているのは、ライオンがモチーフの「ワイルドライガー」(6月23日発売予定)、肉食恐竜「ディノニクス」がモデルの「ギルラプター」(同)など8種。従来は「カブトムシ種」と紹介されていたゾイドに「カブター」との正式名称が付けられるなど、より詳しい情報も明らかになっている。

photo 「ディノニクス」がモデルの「ギルラプター」

4400万個以上を出荷、累計売り上げは830億円

 ゾイドは、命を持つロボット“メカ生命体”という設定の玩具で、電動モーターやゼンマイが付属し、組み立て後に動かして遊べる点が特徴だ。漫画やアニメ、ゲームなどのメディアミックスも積極的に展開し、小学生などのターゲット層に世界観を広くアピールする戦略を採用している。

 長い歴史を持つシリーズで、第1期は1983年〜91年に展開。第2期(99年〜06年)と合わせた累計出荷数は4400万個以上、累計売り上げは830億円に上る。

 当時小学生だった男性ならば誰もが知るヒット商品といえるが、再始動までに12年もの期間が空いた理由はなぜなのか。

世に出すタイミングをうかがっていた

 タカラトミー ボーイズ事業部 マーケティング課の平位俊雄さんは「企画と開発を続けながら、新商品を世に出すタイミングを絶えずうかがっていた。時間はかかったが、試行錯誤を重ねて現代っ子のニーズにマッチした商品が完成したため、再び世に出すことを決めた」と舞台裏を明かす。

 いまの子どもたちにゾイドを訴求するため、平位さんが新シリーズを企画する際にこだわったポイントが「“ロボットっぽさ”からの脱却」だという。“骨格”を組み立ててからアーマーを装着する作り方は従来通りだが、骨格のデザインやアーマー装着後のフォルムを野生動物に近づけたとしている。

photo ワイルドライガーの“骨格”。ライオンを参考にデザインした

 「実は近年、戦争やロボットを扱った子ども向けの作品は減少が続いており、いまの小学生にとって兵器としてのロボットは身近ではなくなっている。そこで、従来とは異なる野生あふれるゾイドが現代っ子に合うと判断した」(平位さん)

 具体的には、新シリーズからゾイドの動きの幅を増やし、必殺技を自動で発動する新ギミック「ワイルドブラスト」を採用。電池駆動で歩行中、たてがみなどのパーツを勢いよく振り下ろし、敵を攻撃する動作を自動で行うもので、技の内容はゾイドごとに異なる。

photo 「ワイルドブラスト」を発動したワイルドライガー

 平位さんは「組み立てる、眺める、動かすといった従来の遊び方にプラスアルファを加えたかった。過去の作品の良さを失わないようバランスに配慮しつつ、ワイルドな演出を取り入れた」と説明する。

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