おおさか東線、新4駅の名称決定 「南吹田」「JR淡路」などの由来は?駅舎のデザイン案も発表

» 2018年07月24日 16時50分 公開
[ITmedia]

 西日本旅客鉄道(JR西日本)は7月24日、おおさか東線のうち、未開業の新大阪〜放出駅間(北区間)に整備する4駅の正式名称が決定したと発表した。「西吹田」「淡路」「都島」「野江」の仮称のみ公表されていた各駅が、それぞれ「南吹田」「JR淡路」「城北公園通」「JR野江」に決まった。

 おおさか東線は、新大阪〜久宝寺駅間を結ぶ予定の新線。大阪東部地域の鉄道ネットワークの充実が目的で、大阪外環状鉄道も整備に協力している。2008年に放出〜久宝寺駅間のみ開業しており、残る新大阪〜放出駅間は19年春に開通する予定。

photo おおさか東線の路線図

南吹田駅は「吹田市最南端の駅」

 南吹田駅は大阪府吹田市南吹田(新大阪駅から2.0キロ地点)に位置する。「所在地に忠実であり、場所をイメージしやすく、親しみを持っていただきやすい駅名にした。吹田市最南端の駅であることを踏まえた」という。

 周辺を流れる神崎川の水資源を生かした水田が盛んだった歴史的背景を踏まえ、駅舎のデザインには神崎川の風景を取り入れる予定だ。

photo 南吹田駅の由来とデザイン案

菅原道真が淡路島と間違えた?

 JR淡路駅は大阪市東淀川区菅原(同3.3キロ地点)に位置し、阪急京都線・阪急千里線と接続する。「隣接する地域の名称を取り入れ、分かりやすくした。他社線と接続するため、区別のために『JR』を冠した」としている。

 地名の「淡路」は、平安時代は中州だった同エリアに、菅原道真が淡路島と間違えて上陸したことに由来するという。そのため駅舎は、当時の川の流れや地形を表現したデザインにする計画だ。

photo JR淡路駅の由来とデザイン案

かつて渡し舟が活躍

 城北公園通駅は大阪市旭区赤川(同5.4キロ地点)に位置する。駅名の由来は「旭区と都島区を貫く通りの名前にちなんだ。この通りの名前は、かつて両区にまたがって存在した旧『城北村』の名残でもある」という。

 同駅の位置するエリアはかつて淀川が流れており、渡し舟が活躍していたことから、駅舎には「水面に浮く渡し舟」の意匠を取り入れる予定。

photo 城北公園通駅の由来とデザイン案

京阪本線、大阪メトロ谷町線と連携

 JR野江駅は大阪市城東区野江(同7.6キロ地点)に位置する。京阪本線・大阪メトロ谷町線と接続する。駅名の由来は「所在地に忠実でありつつ、他社線と区別するため」。

 同エリアは、能のルーツとされている中世芸能「榎並猿楽(えなみさるがく)」の発祥の地という。そのため、駅舎は「猿楽の衣装と能の舞台」を表現したデザインになるとしている。

photo JR野江通駅の由来とデザイン案

昇降設備も充実

 各駅には8両編成対応のホームを2面設け、エレベーターを計2基、エスカレーターを計4基建設する。運賃体系は、隣接するJR京都線・大和路線・学研都市線と同じ電車特定区間を適用する予定だ。

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