電通元専務で、東京五輪・パラリンピック組織委員会(五輪組織委)の高橋治之元理事とAOKIによる汚職事件に関し、東京地検特捜部が9月6日、KADAOKAWAの元専務ら2人を逮捕したと日本テレビが報じた。同社に対しては、高橋元理事がスポンサーの仲介を行ったとする読売新聞の報道が出ており、9月5日の報道陣の取材にKADOKAWAの角川歴彦会長は収賄容疑を否定していた。
記事では高橋元理事の知人の会社にKADOKAWA側が7000万円を支払ったと報じられていたが、取材に応じた角川会長は「スポーツコンサルタントという名目」と強調。「そもそも電通に支払ったという認識だった」とし、わいろとの認識は「全くない」と収賄容疑を明確に否定した。
同社は2019年4月、「オフィシャル出版サービスサポーター」として契約を締結。大会開幕前の21年4月以降、『東京2020オリンピック公式ガイドブック』『東京2020オリンピック公式プログラム』『ザテレビジョン増刊 東京2020オリンピック テレビ&配信オフィシャル観戦ブック』など計10冊の大会関連書籍を販売し、このうちオフィシャル観戦ブックに関しては重版が決まるなど販売が好調だった。
東京五輪には大きく4つのスポンサーカテゴリーがあり、IOC(国際オリンピック委員会)と契約する「ワールドワイドパートナー」(トヨタ・パナソニックなど)に加え、JOC(日本オリンピック委員会)と契約する「ゴールドパートナー」(Tier1)、「オフィシャルパートナー」(Tier2)、「オフィシャルサポーター」(Tier3)の3カテゴリーがあった。このうち、KADOKAWAはTier3(ティア3)だった。
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