KADOKAWA、“五輪汚職”報道で声明 「当局の捜査に全面的に協力」：五輪公式ガイドブックなど10冊販売

[ITmedia]

　電通元専務で、東京五輪・パラリンピック組織委員会（五輪組織委）の高橋治之元理事とAOKIによる汚職事件に関し、高橋元理事がKADOKAWAに対してもスポンサーの仲介を行ったとする読売新聞の報道を巡り、KADOKAWAは「当局の捜査に全面的に協力する」とする声明を9月5日までに発表した。

KADOKAWA本社

　読売新聞は9月3日付けの記事で、「みなし公務員」の立場にありながら、スポンサー契約の仲介の見返りとしてAOKIから金銭を受け取った疑いで逮捕された高橋元理事が、KADOKAWAに対しても同様の便宜を図り、コンサルタント料として知人の会社経由で総額7000万円を受け取った疑いがあるとして、東京地検特捜部が捜査していると報じた。

　同社は声明で「東京地方検察庁による任意の捜査に協力していることは事実」とした上で「本件事態を厳粛に受け止めている。捜査に全面的に協力する」とした。事件については「捜査中につき差し控える」と回答を避けた。

プレスリリース

　同社は2019年4月、「オフィシャル出版サービスサポーター」として契約を締結。大会開幕前の21年4月以降、『東京2020オリンピック公式ガイドブック』『東京2020オリンピック公式プログラム』『ザテレビジョン増刊 東京2020オリンピック テレビ＆配信オフィシャル観戦ブック』など計10冊の大会関連書籍を独占販売し、このうちオフィシャル観戦ブックに関しては重版が決まるなど販売が好調だった。

『TOKYO 2020 COLLECTIONS 東京2020公式ライセンス商品オフィシャルブック』（左）、『東京2020オリンピック公式ガイドブック』

『東京2020オリンピック公式プログラム』（左）、『ザテレビジョン増刊 東京2020オリンピック テレビ＆配信オフィシャル観戦ブック』

KADOKAWAが出版した五輪関連書籍一覧（同社の過去のプレスリリースから編集部作成）