ニュース
南海電鉄、伝説の観光案内図を廃棄……幻の鉄道路線図も描かれていたのに(1/2 ページ)
南海電鉄高野線の起点、汐見橋駅に半世紀以上も掲げられてきた沿線観光案内図が撤去、廃棄されていたことが23日、分かった。
南海電鉄高野線の起点、汐見橋駅(大阪市浪速区)に半世紀以上も掲げられてきた沿線観光案内図が撤去、廃棄されていたことが23日、分かった。かつて淡路島(兵庫県)に存在した鉄道路線なども描かれており、専門家からは「関西私鉄の歴史を示す貴重な資料だったのにもったいない」との声も上がっている。
開業116年を迎えた駅の名物、貴重な資料なのに……「はがれ見栄えが」と廃棄
沿線観光案内図は幅3メートルを超える大きなもので、昭和30年代に汐見橋駅の改札の上に掲げられた。和歌山県や徳島県内などの名所、旧跡をイラストで紹介。現在は廃止されて存在しない和歌山市内の路面電車や、深日(ふけ)港(大阪府岬町)と淡路島の洲本を結んでいた汽船の航路、淡路島を走っていた鉄道など当時の路線図もそのまま描かれていた。
南海によると、案内図の劣化が進行し、はがれ落ちた部分が目立つなど見栄えも悪かったため今月1日に撤去。その後、案内図の修復は困難と判断し、廃棄することにしたという。
関連記事
- なぜ新宿駅で「迷う」のか 1日364万人をさばけるワケ
新宿駅で迷ったことがある人も多いはず。プラットホームはたくさんあって、改札もたくさんあって……そんな駅で迷うのは当然と思っていたら「駅の構造を理解すれば、迷うことはない」と言う人がいた。詳しく話を聞いたところ……。 - リゾートビジネスとしての観光列車はどうあるべき?
各地で誕生する観光列車。列車は運輸交通分野だけど、観光列車をビジネスとしてとらえるとリゾート、レジャー産業である。特に豪華観光列車は、日本のレジャー産業では不得手だった富裕層レジャー市場への挑戦でもある。 - 観光列車の増殖と衰退――鉄道業界に何が起きているか?
近年の観光列車の増殖は、鉄道以外の業界からは奇異に見えるだろう。楽しい列車が急に増え出した。いったい鉄道業界に何が起こったか。その手掛かりを得るために、観光列車の定義と分類を試みる。今回は「定義編」だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.