仕事は“コピー取り”でも、なぜあの人は「次のチャンス」を手にするのか:新連載・結果を出す“下ごしらえ”(1/5 ページ)
上司から残業を命じられて、昨日は終電で帰ったのに「この書類じゃダメだ。やり直し!」といった経験をしたことがある人もいるのでは。言われた通りにやっているはずなのに、なぜかなかなかOKがでない。こうした人はどこに問題があるのか。
たくさんのビジネスパーソンに取材して話を聞くという仕事柄もあり、いろんな声に日々、接しているが、よく聞こえてくる声にこんなものがある。
「仕事のやり直し、差し戻しが多い」
上司に仕事を命じられ、でき上がって持っていくが、なかなかすぐにはOKが出ない。何度もやり直しをすることになる。
チームで割り振られた仕事を進めていると、「いやいやこんなじゃなくてさ」と厳しい指摘を受けてしまう。
クライアントから提案を求められ、持ち帰って社内で協議して提案書にまとめていったら、「求めていたのは、こういうものじゃない」と差し戻されてしまった……。
私は幸運なことに、いわゆる成功者と言われる人たちへの取材も、たくさんしてきた。起業家、大学教授、科学者、経営コンサルタント、建築家……。経営者はじめ、企業の上層部に出世していった人たちも少なくない。
では、彼らはどんな仕事をすることで、そうした悩みをクリアにしてきたのか。私自身の経験も交えながら、その方法論をまとめたのが、書籍『やり直し・差し戻しをなくす できる人の準備力』(すばる舎)である。
どうして、やり直しや差し戻しになってしまうのか。例えば、こんなことはよく起こらないだろうか。てっきり課長向けの書類だと思っていたら、実は部長に向けた書類だった、というケース。
「こんな書き方をしていたら、部長には伝わらないじゃないか」と言われて差し戻しになってしまった。何に使われるのか、何のための仕事なのか、「目的」をきちんと確認できていなかったから、こういうことが起きてしまったのだ。
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