調査リポート
国内キャリア、ネットワーク設備投資を削減へ:3Gが下火に、5Gは開発進む
2020年にかけて、国内キャリアのネットワーク設備投資市場が縮小していくという。主な要因は、3Gサービス向け投資の縮小などがある――IDC Japan調べ。
調査会社のIDC Japanは、2020年にかけて、国内の通信キャリアのネットワーク設備投資市場が縮小するとの予測を発表した。16年の投資額は、15年から7.8%少ない9334億円になるという。
最も縮小する分野は、無線インフラ市場と予測。主な要因は、(1)4GやLTE(Long Term Evolution)が登場するなど通信方式が進歩したため、旧式の3Gサービスへの投資額が減少すること、(2)LTEのエリア人口カバー率が100%に近づいたため、エリア拡大を目的とした投資額が減少すること――の2点だという。
一方、投資が進むのは、4GやLTEより高速な通信方式「5G」の商用化に向けた事業。国内キャリアは、小型基地局の建設や企業と連携した実証実験をさらに加速するという。ただ、全体的な市場規模は縮小する。
この傾向は、5G端末の商品化が見込まれる2018年まで継続。その後緩やかに回復するが成長率は鈍く、15〜20年の年間平均成長率はマイナス2.4%になるとした。
一方、国内キャリアの投資削減によって他の収益源が必要となるネットワーク機器ベンダーは、IoT(モノのインターネット)向けのサービス開発に注力するとみている。
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