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ZOZOTOWN「ツケ払い」、未払い率「把握していない」成長をけん引するが……

ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの業績が好調。けん引する要因の1つは最大2カ月間支払いを遅らせることができる「ツケ払い」サービス。便利な一方で、支払いが難しくなるケースも起こっているが……。

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 ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの前澤友作社長は4月28日、同サイトで商品購入から最大2カ月間支払いを遅らせることができる「ツケ払い」について、「利用率についてはお答えできない。未払いがどれくらいなのかは把握していないのが現状」などと説明した。

 ツケ払いは、5万4000円(税込)以内の注文なら商品購入から最大2カ月間、支払いを遅らせることができる(「ツケ」にできる)サービス。GMOペイメントサービスが決済代行を担当し、同社の「GMO後払い」を利用して提供している。

 テレビCMなどのキャンペーンで積極的にPRし、新規ユーザーの獲得につなげた。一方で、ユーザーにとっては気軽に利用できるが、未成年などが気軽に購入した結果、支払いが難しくなるケースを懸念する声も上がっており、実際に「ツケ払いの支払い通知を放置していて、気が付いたら督促状が来ていた」という報告もネットに投稿されている。


テレビCMなどでも「ツケ払い」を積極的に訴求

 決算会見で前澤社長は、「テレビCMはツケ払いを訴求した。その結果、認知度、利用率が上がった。この成果が、17年4月以降の業績にも好影響を与える」と話した。

 ツケ払いのリスクなどについて問われると、「ツケ払いの利用率についてはお答えできない。また、未払いがどれくらいなのかは把握していないのが現状。GMOとは共同でやっているサービスなので、不測の事態があればお互いに話し合って解決していく。建設的に取引をしているし、危惧するところはない。このまま継続サービスとしてやっていきたい」と説明した。

業績は絶好調

 同日発表した2017年3月期の連結決算は、売上高は前期比40.4%増の763億円、営業利益は48.0%増の262億円と、大幅に拡大した。

 成長をけん引したのは、16年と17年に出店を加速させた新規ショップの売り上げと、ツケ払いの効果、そして今年1〜3月に実施したプロモーションの効果だという。

 事業別では、ZOZOTOWN事業が売上高683億円(42.4%増)と約9割を占める。ショップからの受託が大部分を占めるが、古着通販・買取サービスの「ZOZOUSED」も売上高128億円(61.8%増)と好調だ。


売り上げは絶好調(=スタートトゥデイ決算資料)

利用者数も増加している

 同じくユーズド事業であるフリマアプリ「ZOZOフリマ」は6月30日にサービスを終了する。「フリマは思ったほど伸びなかった。もともとZOZOUSEDから派生して『お客様の選択肢を広げる』という思いでやっており、大きな投資もしていなかったので、ひっそりと終わることに。ユーズド事業はZOZOUSEDに集中していく」(前澤社長)という。

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