ドイツのスーパーが、かなりの勢いで世界中に広がっている秘密:来週話題になるハナシ(1/5 ページ)
ドイツのスーパー「ALDI(アルディ)」が、ものすごい勢いで成長している。英国や米国などでも店舗数を増やしていて、現在、世界18カ国で1万店以上を展開。日本では聞き慣れないこのスーパー……なぜ世界の人に支持されているのか。
来週話題になるハナシ:
24時間365日、いまも世界のどこかでユニークで刺激的な話題や新しいトレンドが次々と生まれている。だが、大半は情報としてこぼれてしまっている。そんなメインストリームでない情報こそ、ビジネスで使えるネタが詰まっているのではないだろうか。
そこで、情報感度の高いビジネスパーソンならば、ぜひとも押さえておきたいトレンドや話題をちょっと先取りして紹介したい。プライベートにビジネスに、ちょっとしたインスピレーションのネタとして、役立つハナシを探るコラム。
ドイツ企業と聞いて思い浮かべるのは、どんなブランドだろうか。多くの場合、自動車というイメージが強いのではないだろうか。もちろん世界的に販売されているドイツメーカーは多いし、人気も高い。
そんなドイツから今、自動車以外で、じわじわと世界で勢力を広げているブランドが存在する。
低価格をウリにするディスカウントスーパーマーケットの「ALDI(アルディ)」だ。現在のところ、世界18カ国で1万店舗以上を展開し、急成長している注目の企業である。
日本などではまだ知名度が低いので、聞いたことがない人が多いだろう。だが英国や米国では最近、存在感を増している。価格にシビアな消費者の支持を得て、店舗を拡大しており、スーパーマーケットも展開する小売業界最大手ウォルマートが警戒するほどにまでなっている。
業界最大手を脅かすほどのアルディとは、どんなブランドなのだろうか。アルディが、かなりの勢いで世界進出を成功させているその秘密に迫りたい。
アルディは、正式には「ALDI Nord(ノルト/北の意味)」と「ALDI Sud(ズュート/南の意味:Sudのuは、uにウムラウト記号ないし分音記号(¨)を付した文字)」という、2つの独立した会社から成る。2社が同じブランドを世界展開しているという一風変わった企業だが、両社はそれぞれドイツ国内で担当する地域を北部と南部に分けている。
アルディが創業されたのは1913年で、鉱山で栄えたドイツ西部の都市エッセンにあった小さな食料品店が始まりだった。母親からその店を引き継いだ息子兄弟が、そこから店の事業拡大を成功させるのだが、しばらくしてタバコを店頭で販売するかどうかでケンカし、結果的にビジネスの運営を別々にすることになった。
そんなことから、アルディは現在も2社、存在している。ただ、それぞれブランドロゴが微妙に異なっているが、一般的には両社をひっくるめて「ALDI」というブランド名で浸透している。
ドイツ国内でアルディは、徐々に店を増やし、現在ではノルトが2500店舗、ズュートが1600店舗を誇るまでになった。
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