家事代行サービスは「家事をしすぎている日本女性」を救えるか?:“家事代行のイマ”を聞く(3/3 ページ)
家事をしすぎている日本女性。家事の負担は社会進出が進む女性の“重石”となっている。対応策として期待されている「家事代行サービス」のイマをCaSyの加茂雄一CEOに聞いた。
新しい働き方を提案
CaSyのスタッフの平均年齢は30代後半。主婦が全体の3〜4割だが、ダブルワーカーや学生もいる。「子どもが小学校に上がって時間の余裕ができた。いつもやっている家事のスキルを生かして、隙間時間で働きたい」というニーズに応えているという。
スタッフからは「家事を家庭でやっていても『ありがとう』と言ってもらえないが、お客さんからは感謝の言葉があって、しかもお金がもらえる」という声が寄せられているそうだ。Uberが「運転スキル」に注目して新しい労働力を発掘したように、家事代行サービスには「家事スキル」を持った層に新しい働き方を提案する側面もある。
しかし家事代行サービス業界は、現時点でも有効求人倍率は4倍と、労働力が不足している。サービスの担い手が足りず、良い人材の取り合い状態になっている。CaSyは「働く環境を自分で選べる」ことをアピールしつつ、「スタッフの話をしっかり聞く」「相談会などのスタッフ向けのイベントを定期的に開催する」などを行っている。加茂さんは「既に働いているスタッフの紹介から募集が来ることが多い。主婦がストレスなく働ける環境を作ることが、人材を確保することで重要です」と話す。
「僕たちのビジョンは、家事代行を一般的にすることです。まずは家事代行を知ってもらって、使ってもらいたい。その時にサービスの質が低ければ、『もう使わない』と思われてしまう。ビジョンの達成のためにも、良いスタッフを育てる努力は欠かせないですね」
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