7月は世界各地で異常気象 WMO報告 「最低気温が42度」の地域も:日本だけじゃない
世界気象機関(WMO)は7月10日、7月に入ってから世界各地で異常気象が起きているという報告を発表した。
世界気象機関(WMO)は7月10日、7月に入ってから世界各地で異常気象が起きているという報告を発表した。気候変動に起因するものなのかは特定できないが、温室効果ガスの長期的な上昇傾向には関連しているだろうとみている。
日本では豪雨の被害が拡大
6月28日から7月8日にかけて西日本を襲った豪雨では、多くの観測地点で7月の平均降水量の2〜4倍の降水量を記録。四国地方では1800ミリ、東海地方では1200ミリ、北九州地方では900ミリ、近畿地方では600ミリリットル、中国地方では500ミリ――を観測した。
7月10日には、大型の台風8号「マリア」が沖縄地方を通過。その後、勢力を保ったまま台湾北部に上陸し、今後も中国内陸に進むと警戒されている。
ヨーロッパでは熱波と干ばつが襲う
一方で、ヨーロッパは記録的な熱波と干ばつに悩まされていた。
熱波が襲った英国のある地域では6月から7月にかけて異常な暑さが続き、16日連続で28度を上回った。
実は6月から異常気象が続いていた
今年6月は世界各地で異常な暑さを記録し、7月もその異常気象が継続した状態だという。
6月28日、オマーンのマスカット南部で1日の最低気温が42.6度という異常な暑さを記録した。
アルジェリアのサハラ砂漠では7月5日に、最高気温51度を記録。観測史上最高の暑さだった可能性があるという。
米国でも7月8日、カリフォルニア州にあるデス・バレー国立公園で52度を記録した。
7月に入りカナダのケベック州を襲う熱波と高湿度は、高齢者を中心に数十人の命を奪っている。それと同時期に、カナダ西部では突然冬の気候に逆戻りし、降雪を観測した地域もあった。気温は氷点下1度まで下がったという。
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