「睡眠時間が長い社員」に報酬 福利厚生で健康経営・生産性向上へ:都内のブライダル企業が実施
ブライダル企業のCRAZYが、「睡眠をしっかり取る社員」に報酬を与える福利厚生制度を始める。一定の頻度で1日6時間以上の睡眠を取った社員に対し、社食などで使えるポイントを付与する。社員の健康促進と組織の生産性向上を図る狙い。
ブライダル企業のCRAZY(東京都墨田区)は10月10日から、スマートフォンアプリで社員の睡眠時間を計測し、一定の頻度で1日6時間以上の睡眠を取った社員に対し、日数に応じて特典を付与する福利厚生制度「睡眠報酬制度」を始める。社員の健康促進と組織の生産性向上を図る狙いがある。
使用するスマホアプリは、寝具メーカーのエアウィーヴ(東京都中央区)が開発した、睡眠計測アプリ「airweave Sleep Analysis」。同アプリを起動したスマホを枕元に置いておくと、睡眠中の体の動きを感知し、睡眠時間や寝つき、眠りの深さなどを測定することが可能だ。
特典を受けられるのは、1週間のうち5日以上、6時間以上の睡眠時間を確保できた社員。特典の内容は、社員食堂やオフィス内のカフェで「100ポイント=100円」で利用できるポイント。
具体的には、6時間睡眠を達成した日数が週5日の場合は500ポイント、週6日の場合は600ポイント、週7日の場合は1000ポイントが与えられる。達成の可否を問わず、1カ月間毎日計測した社員にも追加で1000ポイントが付与される。
この制度を利用する社員は、同アプリで睡眠時間を計測し、CVS形式でダウンロードした上で会社に提出する必要がある。
CRAZYの森山和彦社長は、「これからスタートする睡眠報酬制度は、食事や運動と並んで大切な『睡眠』をサポートする制度です。組織の制度が個人の人生により良い影響を及ぼす取り組みを今後も続けていきたいと考えています」とコメントしている。
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