フィッシング詐欺やPC脆弱性からも守る――2005年度版「ウイルスバスター」の答え(1/2 ページ)

ネット接続時の個人情報漏えい、有害サイトによる子どもへの影響など、近年はウイルス以外にも、さまざまなセキュリティ対策を行うことが常となってきている。コンシューマ向けセキュリティ対策ソフトの雄「ウイルスバスター」は今回、それに対しどのような答えを出したのだろうか。

» 2004年09月09日 21時24分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

 セキュリティ面での不安項目として「個人情報漏えい」を挙げるユーザーは55.4%にも上る(総務省情報通信白書 平成16年度版より)。ネット接続時の個人情報漏えい、有害サイトによる子どもへの影響など、近年はウイルス対策以外にも、さまざまなセキュリティ対策を行うことが常となってきている。

 トレンドマイクロは9月9日、都内ホテルにて総合セキュリティソフトの最新バージョン「ウイルスバスター2005 インターネットセキュリティ」を発表した(関連記事参照)

 今回のバージョンにて、メールなどによるフィッシング詐欺などへの対策を含む個人情報保護機能の強化や無線LANへの不正アクセス監視、スパイウェアの検出/駆除機能などを追加し、ウイルス対策機能のほかにさまざまなセキュリティ機能が融合された。

photo ウイルスバスター2005 インターネットセキュリティ

コンシューマ向けの脅威の種類と範囲も大幅に変化した

 前バージョンである「ウイルスバスター2004」の発売から1年、実際に起こった新たな脅威として、Sasser(サッサー)、NETSKYワームの登場、個人情報を抜き取る悪意あるスパイウェアの増加、無線LANへの不正侵入、フィッシング詐欺メール増加、有害サイトに関する未成年者への悪影響が深刻化したことなどが挙げられる。

 国内におけるインターネット普及率は60%を超え、公衆無線LANユーザーは、無線LANスポットの普及などにより2003年度比で2倍に増加したという。PCとインターネットの利用が日常化した現在、そしてユーザー環境がブロードバンド化したことによって、コンシューマ向けの脅威の種類と範囲も大きく変化した。

photo 「ユーザー環境がブロードバンド化し、その脅威の種類と範囲が大きく変化した。それに対応すべく開発した」トレンドマイクロ シニアグローバルプロダクトマネージャ山崎裕二氏

 個人情報漏えい防止機能は、あらかじめ登録したサイト以外への個人情報送信(クレジットカード番号、電話番号、パスワードなど)を未然にブロックする。フィッシング詐欺メール判別機能(2004年4Qに機能追加予定)による対策や、覚えのない請求を万が一された時の証拠を残す「情報送信ログ保存機能」などの搭載により、ネット詐欺や架空請求につながるフィッシングメールやスパイウェアなどによる、個人情報の流出を未然に防ぐことができる。

 また、PC内の情報を密かに盗み出して送信したり、しつこく広告ポップアップを行うようなスパイウェアの駆除機能を搭載した。従来バージョンでは検索機能のみで、駆除は別アプリケーションにて行うしか方法がなかったが、その対策、駆除まで行えるようになる。

photo スパイウェアの検出から駆除まで対応に

無線LANの監視、PC脆弱性の診断を行う

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