情報システムのWeb化が進む中、それを支えるツールも着実に進化している。Sybaseは、米Appeonと提携し、いわゆるクライアント・サーバ型のシステムを3階層型のWebシステムに移行するためのツール「Appeon for PowerBuilder」を提供する。
情報システムのWeb化が進む中、それを支えるツールも着実に進化している。例えば、Javaおよび.NETプラットフォームにおけるアプリケーション開発環境として知られるPowerBuilder。提供するSybaseは、米Appeonと提携し、いわゆるクライアント・サーバ型のシステムを3階層型のWebシステムに移行するためのツール「Appeon for PowerBuilder」を既存のPowerBuilderのユーザーに提供する考えだ。
Appeonのレイモンド・チウCEOに話を聞いた。
チウ氏は、「ユーザー企業はPowerBuilderで構築した膨大なアプリケーション“資産”を抱えている。それを維持しながらいかにWebに対応するかが問題だ」と話す。Web化するために、Javaや.NETのコードをすべて手で書き直す方法では手間が掛かり過ぎてしまうため、その作業を自動化できる点でAppeonは強い味方になるわけだ。
実際に、Discuss Visionというパッケージシステムを利用していた米国の歯科医院は、同製品のWeb化をAppeonで行った。1500人を超えるユーザーが利用する同システムには、予約やスケジュール、処置した歯の部位なども記されている。
Appeonでは、PowerBuilderで開発した既存システムのユーザーインタフェースだけでなく、その裏で稼動するビジネスロジックも含めて自動的にWeb対応を行うことができる。書き直しでは、「ビフォーとアフター」の両方に関して詳しい知識を持った技術者を確保しないといけないことを考慮すると、Appeonの利点をここで再確認することになるという。
同社は今後、ソフトウェア製品を開発するISV(独立系ソフトウェアベンダー)のほか、医療、公共、金融、通信などの各事業者を顧客ターゲットの中心にする考えだ。
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