大量の偽情報でWinny上のファイル拡散を食い止める新サービス

ネットエージェントは、偽の情報を意図的にばら撒いて「Winny」に流出した情報の拡散を食い止める「Winnyファイル情報漏えい拡散防止サービス」の提供を開始した。

» 2007年02月13日 18時02分 公開
[ITmedia]

 ネットエージェントは2月13日、P2P型ファイル共有システム「Winny」に流出した情報の拡散を食い止める「Winnyファイル情報漏えい拡散防止サービス」の提供を開始した。Winnyネットワーク上に偽の情報をばら撒くことにより、流出した当該ファイルがダウンロードされる確率を100分の1から1000分の1にまで抑えるという。

 Winnyでは、目当てのファイルを検索、ダウンロードするために「ファイルキー情報」を用いる。ネットエージェントのサービスはこの仕組みを逆手に取ったものだ。拡散を防止したいファイルについて偽のファイルキー情報を次々と送り込み、元のファイルキー情報を上書きすることで、当該ファイルのダウンロードを困難にする。意図的に偽の情報をばらまくことで、本物の漏えい情報を見つけにくくする「ポイズニング」と呼ばれる手法の一種だ。

 ネットエージェントによると、Winnyネットワーク上に偽のファイルキー情報を行き渡らせるのに必要な時間はおよそ3時間。ファイル保持者自身が持っているファイルキー情報の上書きは不可能だが、Winnyネットワーク上にあった本物のファイルキー情報はほとんどが消え、ダウンロードの成功率は100分の1から1000分の1にまで抑えられるという。

 同サービスの料金は個別見積もり。なおネットエージェントでは、拡散防止システムがどの程度効果を発揮するかを確認するため、2月13日から17日まで公開実験を実施するという。

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