ジャックス、カード情報15万件流出 667万円不正利用

ジャックスのカード情報15万件が外部に流出し、667万円の不正利用があった。警視庁は、元プログラマーの男を窃盗の疑いで再逮捕。男は盗んだデータを詐欺グループに売り渡したと見られており、詐欺グループがネット通販などで不正利用していた。

» 2007年02月21日 15時28分 公開
[ITmedia]

 大手信販のジャックスは2月20日、カード会員の個人情報15万件が外部に流出し、667万円の不正利用があったと発表した。警視庁は21日、カード情報を盗んだとして、千葉市の無職・元プログラマーの男(45)を、窃盗の疑いで再逮捕した。男は盗んだデータを詐欺グループに売り渡したと見られており、詐欺グループがネット通販などで不正利用していた。

 ジャックスによると流出したのは、カード番号、有効期限、氏名、性別、生年月日、郵便番号、住所、電話番号で、2005年2月までに入会し、神奈川県以北に住んでいた、生年月日が1935年6月25日〜1976年2月27日の会員のもの。うち49件が不正使用された。

 調べによると男は、ジャックスがダイレクトメール作成を委託していた大日本印刷(DNP)のソフト開発委託先企業に昨年3月まで勤務。プログラマーとしてDNP電算室に出入りしており、電算室のサーバから情報を不正に持ち出したと見られる。

 男は退職後、再就職先が見つからず金に困り、持ち出した情報のうち約4000件をWebサイト「闇の職業安定所」で知り合った詐欺グループの男に約22万5000円で売却。詐欺グループの3人が、ネット通販などで不正利用した。

 不正利用は昨年4月〜7月に確認されており、警視庁は同6月から、ジャックスやDNPの協力を得て捜査を進めていた。不正利用した3人は昨年7月に詐欺容疑で、元プログラマーは今月1日に詐欺ほう助容疑で逮捕された。

 ジャックスは不正利用被害を全額補償する。情報が流出した会員には謝罪し、カード番号を変更する。

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