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» 2007年08月09日 14時15分 UPDATE

「Linux上でWindowsの仮想化、認めない」――米Microsoft

「仮想化とx64への移行の潮流は、まさにパーフェクトストームだ」とMSのラムジ氏。LinuxWorld Conferenceで同氏は近い将来実現されるであろうLinuxとWindows間での仮想マシン移動について語った。

[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 「Microsoftは、Linux上でWindows VistaとWindows XPを仮想化するのを認めない」――8月7日にサンフランシスコで開催された年次LinuxWorld Conferenceで、Microsoftのオープンソースソフトウェアラボのディレクター、サム・ラムジ氏はこう語った。

 「Linux and Windows Interoperability: On the Metal and on the Wire」(マシン上およびネット上でのLinuxとWindowsの互換性)と題された講演でラムジ氏は、「各種のデータセンターアプリケーションを組み合わせたいという顧客の要望はよく聞くが、デスクトップ上でLinuxアプリケーションを使いたいとか、Linux上でデスクトップを仮想化したいといった要求はあまり聞かれない」と述べた。

 同氏によると、Linuxコミュニティーの開発者からは、そういった要求がよく聞かれるが、顧客およびInteroperability Executive Customer Councilからのデスクトップに関するフィードバックは、.NETとJavaの相互運用性を望んでいるというものだ。

 「異なるプラットフォーム間でのデスクトップの仮想化に対する要求はそれほど多くない」と同氏。

 しかし、将来、LinuxとWindows間で仮想マシンを移動できるようになる可能性はあるという。

 ラムジ氏によると、今のところ、Linuxの仮想化プラットフォーム(Xen)とWindows Serverの仮想化プラットフォームとの間で仮想マシンを移動するのは不可能だが、いつか将来、顧客がそれを望むかもしれないという。「しかし現時点で、それは顧客が強く要望していることではない」(同氏)

 相互運用性が必要な理由は2つある、と同氏は指摘する。ヘテロジニアス(異種混在)ソリューションに対する市場が急速に拡大していること、そしてWindowsとLinuxという2つのプラットフォームは今後も、x86ベースのデータセンターの主流であり続けるということだ。

 なぜ今なのかという点については、「顧客が相互運用性を求めており、また、Novellとの技術協力提携がユニークな機会を提供した」と同氏は説明する。この提携は、Microsoftが今後、Linuxとオープンソースコミュニティーの企業と協業して相互運用性を実現することを可能するモデルになるという。

 「仮想化とx64への移行の潮流は、まさにパーフェクトストームだ。コスト削減に取り組む顧客にとって、サーバ統合はサーバの利用率を高めるのに有効な手段であり、その一方で、仮想化およびそれに関連した管理ソリューションが極めて重要になっている。そして、64ビットのハードウェア上で統合が可能だというのが決定的な一撃だ。われわれはこの潮流を、次世代のデータセンターを生み出す津波であるとみている」とラムジ氏は話す。

 ラムジ氏によると、NovellがMicrosoftとの相互運用性提携に基づいて開発中のXenの仮想化ドライバは近い将来、GPL(GNU General Public License)の下でライセンスされる見込みだ。具体的な時期としては、MicrosoftがWindows Serverの仮想化技術のトップレベルの仕様を公開するころになるという。

 Microsoftでは、XenSourceと共同で「Linux VSC」および「Hypercall Adapter」というコンポーネントを提供する準備を進めている。これらは、Windows Serverの仮想化ハイパーバイザーインプリメンテーション上でSUSE Linuxを動作させるコンポーネントである。さらに同社は、Novellと共同でこれらのコンポーネントのテストと最適化の作業も行っている。

 一方Novellは、Microsoftと共同でXenの仮想化ドライバとAPIを提供する準備を進めている、とラムジ氏は話す。

 Microsoftのオープンソースソフトウェアラボについてラムジ氏は、これはLinux/UNIX/オープンソースのソフトウェアの専門家で構成される技術研究・開発・戦略チームであると説明している。

 同氏によると、長期的な戦略目標は、Microsoftとオープンソースソフトウェアコミュニティーとの間の相互の尊敬と理解を深めることにより、両陣営がより良いソフトウェアの実現に向けて責任を持って協力できるようにすることだという。

 しかしこのメッセージは、必ずしも十分に伝わっていないようだ。ラムジ氏がまばらな聴衆に向かって、Microsoftの最新のオープンソースWebサイトを訪れた人はいるかと尋ねたところ、手を挙げた人は誰もいなかった。このサイトは、同社がオープンソースコミュニティーとの協力と交流を促進しようとしている姿勢を示すために立ち上げられた。

 「要するに、われわれはWindowsとLinuxの間で顧客グレードの相互運用性を実現するために厳格な手法を開発しているということだ。そこで特に重要なのは、仮想化、認証、管理に関する作業だ」(同氏)

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