MP3で企業宣伝――株価操作スパムの次なる手口

ポップスターの音楽だと思って再生すると、単調な音声で無名企業の宣伝が流れる。

» 2007年10月19日 08時30分 公開
[ITmedia]

 MP3の音声ファイルを添付した株価操作スパムが出回り始めたと、セキュリティ各社が伝えている。

 米Symantecや英Sophosによると、このスパムに添付されているMP3ファイルには、「elvis.mp3」「baby.mp3」「fergie.mp3」「bbrown.mp3」など人気ポップスターを思わせるファイル名が付いている。しかし再生してみると、単調な音声で無名の会社を宣伝し、株式購入を促す内容になっている。

 メール本体には何も記載されておらず、件名は「RE:」「FW:」または空白になっているものがほとんどだという。

 このスパムはStorm Wormのボットネットから送られているようだとMcAfeeは分析している。

 株価操作スパムは、無名企業に関する偽情報を流して株価をつり上げ、高値で売り抜けることを目的として送信されるスパムのこと。ここ1年ほどで、検出を免れるために画像やPDF、XLSなどさまざまな種類のファイルを添付する手口が使われてきたが、今回のMP3ファイルの場合、音質が非常に悪く、何を言っているのかほとんど聞き取れないという。

 音楽ファイルは著作権を侵害しているものも多いため、企業では予防的措置として、MP3を遮断するか、少なくともユーザーから要求があるまで隔離するのがよいだろうとSophosは解説している。

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