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» 2008年02月12日 12時58分 UPDATE

オルタナブログ通信:毒ギョウザから拡大した中国産クライシス――品質管理とIT (1/2)

冷凍食品餃子の中毒問題を始め、ウイルス作成者の逮捕はどのような見方をすべきか? ほかにも初音ミク、動画サービス、HTML5、そして実名制などといったITにまつわる時事ネタなどを、独自視点から発信しているのがオルタナブロガーだ。

[森川拓男,ITmedia]

ウイルス作成者が逮捕!しかし、罪状は…

 武田圭史氏「武田圭史のセキュアーで行こう!」で紹介された1月21日〜27日のセキュリティ・ニュースランキングの注目は、やはり【1位】「原田ウイルス」作者著作権法違反容疑で逮捕だろう。

 コンピュータ・ウイルスを作成した大学院生らが逮捕されたというのは、大きなニュースとなった。ただし、彼らが捕まったのは、あくまでも「著作権侵害」だった。

 後述する1月21日〜1月27日の週間アクセスランキングで6位にランクインされた、栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」の投稿ウィルス作成者逮捕、ただし容疑は著作権法違反には、今回の逮捕劇にかかわる問題点が指摘されている。筆者も、最初は「著作権侵害を方便として使って反社会的行為をストップできたのだからよいではないか?」と思っていたが、栗原氏が指摘するように、このような形で立件(別件逮捕)が行われてしまうと、本来的な法改正が後回しになってしまう可能性もあるだろう。

 また、オルタナティブ・ブログでは、このウイルス作成者逮捕を受けて、このほかにも幾つかのエントリーが投稿されたが、山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」の投稿凶悪なコンピュータウイルスが生まれる5つの要素と、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の投稿リアルとネットの世界のウイルスへの意識がなかなか興味深い視点で書かれている。ぜひ読んでもらいたい。

毒入り餃子の波紋

 吉田賢治郎氏「けんじろう と コラボろう!」さて、夕飯、、これは、毒入り餃子じゃないか! <該当商品一覧>。同じような思いをした人がいるかもしれない。もし、思い当たらなくても、冷凍庫の中を調べたら、見つかった――という人もいるだろう。

 1月30日にこのニュースを見た多くの人が驚いたことだろう。

 JTの子会社ジェイティフーズが中国から輸入した冷凍餃子を食べた千葉・兵庫両県の3家族10人が、下痢や嘔吐などの中毒症状で訴えた。そして該当の餃子を鑑定したところ、メタミドホスなど有機リン系農薬の成分が検出され、ジェイティフーズは23品目、約58万点の自主回収を始めたわけだ。

 この方面の店舗は、筆者も利用したことがあったため驚きは倍増だった。手軽に食事ができる冷凍食品は、多くの人が使っていることだろう。しかし、その利便性の裏に隠された闇を忘れてはいけない。スーパーなどで「冷凍食品半額」といったセールを、よく見かけないだろうか? 筆者もどちらかというと、このようなセールを利用する派であるが、安価の裏には何があるのか? 経費節減のために、中国などから輸入していることも理由の1つになっている。

 従って、今回は冷凍餃子だけの話かと思えば、ジェイティフーズだけでも23品目にものぼっている。中には業務用冷凍食品も含まれていたため、レストランなどにも影響を与えている。また、同じ会社から輸入していたほかの企業や、そもそも中国製加工品の扱いを取りやめたファミレスもあるという。

 食の自給率が低く、ほとんどを輸入に頼っている日本にとって、この問題は大変な意味を持っていると感じる。今後の動向に注視しなければならないだろう。

投稿数は高値安定か、それとも…

 150組のオルタナティブ・ブロガーが、ITに関する時事ネタなどを独自の視点から日々発信しているビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」。この記事「オルタナブログ通信」は、「オルタナティブ・ブログ」の投稿の中から幾つかをピックアップし、読者へナビゲーションする目的で連載しているものだ。読者が「オルタナティブ・ブログ」を読む際の参考にしていただければ幸いだ。

 1月24日〜1月30日にかけて投稿された200近くのエントリーの中から紹介する今回は、冒頭で触れた「毒入り餃子」を始め、「ウイルス」のほか、「初音ミク」「海外からの目」「動画サービス」「HTML5」「ネット実名制」などといったキーワードに注目して、読者の視点からピックアップさせていただいた。

graph20080131.gif 1月24日〜1月30日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

 1月24日〜1月30日を「1月4週」として、過去8週分のオルタナティブ・ブログへの投稿数データの「見える化(可視化)」を行った。

 前回まで右肩上がりだった投稿総数が少し下がったものの、全体的には下がった感じはしない。どちらかというと「上げ止まった」感じだろうか。このまま高値で安定するのか、それとも下がっていくのかどうか、しばらく見守ってみたいと思う。

 それでは、1月24日〜1月30日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された200近くのエントリーのうち、幾つかのエントリーをピックアップし、どのような話題が展開されたのかを見ていこう。

初音ミクと権利関係

 オルタナティブ・ブログでの「初音ミク」に関するエントリーも、一時期よりは落ち着いた感がある。投稿はまだあるのだが、ランキング上位にはそれほど入らなくなったのだ。つまり、読者の関心も、一時期よりは薄まって来た? あるいは初音ミクについて書かれているWebページが増えてきたのが理由だろうか。

 しかし、初音ミク絡みの話題が皆無というわけではない。次回のランキングに入るかもしれないのが、栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」の投稿初音ミクの権利の多重性についてだ。初音ミクのオリジナル曲が、クリプトン社の要請でニコニコ動画から削除されたという件から、「初音ミクの権利」について考察されている。コメント欄でも有意義な議論が展開されているので、「初音ミク」に興味が無かった人も、ぜひ目を通してほしい。

 これは「初音ミク」というソフトウェアにまつわる話だが、これから、ネットを介してさまざまなサービスや商品が提供されていくに従って、同じような権利問題の多重性が発生していく可能性はあるだろう。

外から見る目

 世界同時株安が話題になった2008年の幕開けだったが、実のところ日本の一人負け状態が目立つように感じていた。なぜこのような状態が続いているのか? という事情を考える際、過去はどうだったのかを振り返りながら先を考えるべきだろう。

 しかし、永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の投稿海外の識者は、今の日本をこう見ているを見ると、果して日本人が自分たちのことを冷静に見ることができているかどうか、はなはだ疑問になる。

 外から見る目を大事にして、政治も、官僚も、そして我々一般市民も、情報洪水の中からきちんとした情報を得る力を付けることが必要なのかもしれない。

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