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» 2008年05月22日 13時30分 UPDATE

風営法にヒント:電子メール送信の法規制が大幅強化 (1/2)

増加の一途を続ける迷惑メール問題に対応するため、総務省と経済産業省は事前承諾なしに広告メールの送信を禁止する規制強化に乗り出している。

[國谷武史,ITmedia]

 総務省と経済産業省は、増加の一途をたどる迷惑メール問題に対処するため、電子メール送信に関する法律の改正案を国会に提出している。改正案では広告メールの送信に利用者の事前承諾が必須となるほか、違反した事業者に対する罰則の大幅な強化、国際機関との連携強化が盛り込まれている。

 2省が提出しているのは、「特定商取引法」(経済産業省)と「特定電子メール法」(総務省)の改正案。改正案では、前者は通信販売などにおける広告メールの依頼主や代理店、配信事業者について、後者は電子メール送信事業者を対象に、「迷惑メール」と化した広告メールの送信ルールの整備と違反者に対する厳しい罰則の導入が柱となっている。それぞれの改正案は対象範囲が異なるものの、新たに導入するルールは2省で足並みを揃えた。

「オプトイン」方式の全面導入

 改正案で新たに導入されるのが、海外でも普及しつつある「オプトイン」方式。オプトインは、利用者が事前に承諾した場合に限って広告メールの配信を認めるもので、承諾なしに配信をした場合に処罰の対象になる可能性がある。さらに、利用者の承諾を記録して作成・保管することが義務付けられ、電子メール本文に承諾を拒否する場合の連絡先などを表示することが義務化される。違反が疑われる場合に、所轄官庁がプロバイダに対して実態報告を求めるといった内容も盛り込まれている。

2省の改正案の共通事項

  • 事前承諾した利用者にのみ電子メール広告を送信できる(オプトイン)
  • 受信拒否の通知を受けた場合、以後のメール送信を禁止する
  • 承諾記録の作成、保存の義務
  • 受信拒否に必要な連絡先(メールアドレスなど)や名称の表示義務
  • 関係機関が利用者の電子メールなどの情報提供をプロバイダなどに求められる
  • 違反者に対し、関係機関が報告の提出や立ち入り検査を実施できる

 経済産業省による特定商取引法の改正案では、広告主と広告代理店、送信事業者が対象になり、各自に上記事項への対応が求められるようになる。一方、総務省が提案する特定電子メール法の改正案では、違反した法人に対する罰則を大幅に強化する。罰金は現行の100万円以下から3000万円以下に引き上げられ、虚偽報告の場合も同30万円以下から100万円以下に引き上げられる。

 経済産業省によれば、オプトイン式は米国やEU、オーストラリア、韓国などですでに導入され、プログラムを利用したメールアドレスの自動収集を禁止する国もある。利用者の承諾記録の作成・保管を義務付けるケースは珍しいという。

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