検索結果の「詐欺広告」に対抗する業界団体発足検索サービスにもの申す

「検索結果は詐欺や罠だらけ。本来なら検索エンジンがユーザーを守るべき」とAABC。

» 2008年08月06日 11時50分 公開
[ITmedia]

 検索結果に表示されたスポンサー付きリンクをクリックすると、探していたブランドとは無関係のサイトに誘導される――。こうした「詐欺的」な広告リンクからユーザーを守る目的で、旅行会社や大学教授でつくる「Alliance Against Bait & Click」(AABC)が米国で発足した。

 主要検索エンジンが販売しているスポンサーリンクでは、広告主が自分とは無関係のブランドの検索結果に表示される広告リンクを買い取ることができる。AABCは、この広告を問題視する立場として設立された。

 AABCは、コンシューマーの75%以上がこうした詐欺的な広告に惑わされているとの調査結果を公表。ユーザーが詐欺サイトやウイルス・スパイウェア感染サイトに誘導されることもあると警鐘を鳴らした。

 加盟しているのはMarriott Hotels and Resorts、Starwood Hotels and Resorts、Northwest Airlinesといった航空・旅行会社や大学教授など。バーハードビジネススクールのベンジャミン・エデルマン教授は、「検索結果はいまだに詐欺や罠だらけだ。検索エンジンは時に、金さえ払えばどんな広告でも載せてしまう。詐欺広告からユーザーを守るのは検索エンジンであるべきだが、彼らがやらないならわれわれがやる」と述べている。

 AABCはユーザー向けに、詐欺広告を避けるためのノウハウやツールを提供するとともに、サイトを通じてFTCに対し規制強化を働き掛けていく方針だという。

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