IPA職員の情報漏えい事件、西武百貨店が顧客に説明約6300人分

IPA職員による情報漏えい事件で、過去にシステム開発で関与した西武百貨店の職員情報が含まれていることが分かった。

» 2009年01月08日 16時18分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)の職員の私物PCから情報が流出した事件で、同職員が以前にシステム開発で関係した西武百貨店の職員情報などが含まれていることが分かった。西武百貨店が公表した。

 この事件では、職員が所有するPCがファイル交換ソフトウェアを悪用するウイルスに感染し、IPAでの業務や職員がIPA在籍以前に関与した10社以上の企業情報がWinnyおよびShareのネットワークに流出した。

 IPAによれば、流出した同機構以外の企業情報は約1万件に上るとみられ、大半が個人情報であるという。西武百貨店の情報はこれらの一部で、2000年当時の職員6296人分の所属や氏名、電子メールアドレスの一部と社員用OA研修システムの開発データが含まれていた。

 職員は当時、西武百貨店からシステム開発を受託した企業に在籍しており、このプロジェクトに関与していたとみられる。西武百貨店では、職員が開発時に入手した情報を私物PCに保管していた可能性があるとしている。

 公表理由について、西武百貨店の持ち株会社であるミレニアム リテイリングは「顧客の個人情報ではないことを周知したい。システムの開発や運用を社内規定で厳重に管理していたが、このような混乱が生じ、顧客にお詫びした」と話している。

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