オンラインゲームを狙うウイルスが急増、フォーティネットの月例報告脅威の目的に変化

フォーティネットの12月の脅威リポートでは、オンラインゲーム情報の盗み出すトロイの木馬が急増した。

» 2009年01月20日 07時15分 公開
[ITmedia]

 フォーティネットジャパンは1月19日、12月度のウイルス対処状況リポートを発表した。オンラインゲーム情報の標的にした脅威が増加した。

 マルウェア動向では、トロイの木馬「Spy/OnlineGames」の報告数が11月から増加。オンラインゲームの人気拡大に伴うもので、ゲームで取り扱われる仮想的な通貨資産が現実世界でも価値を持つようになったためだという。同社では2009年も脅威が引き続き、「ゲーム愛好家だけでなく、インターネット利用者全体が警戒すべき」としている。

 一方、2008年9月ごろから報告が目立った偽セキュリティソフトウェアは、12月に入って勢いが減衰した。同社は、偽セキュリティソフトウェアの押し売りが社会的に注目されたことや、訴訟問題に発展したケースが相次いだことで活動が落ち込んだと分析。「法的処罰との相乗効果により、セキュリティ対策の1つの勝利となった」と報告している。

 スパムの流通量は11月から10ポイント以上増加し、電子メール全体の過半数を占めた。11月は、スパムメールサービスを提供したとされる米国のISPが閉鎖されたことを受けて、流通量が一時的に減少したが、12月に入って再び増加した。

 悪質な業者を閉鎖する動きが盛んになればスパムの封じ込めにつながるが、ソーシャルネットワーキングサイトにスパムを仕込む手口などが新たに増加していると報告している。

マルウェア変種トップ10(2008年11月21日〜12月20日)
順位 名称 割合(%) トップ100位の変動
1 W32/Zbot.GXN!tr.spy 7.1
2 W32/Netsky!similar 6.6 +5
3 Spy/OnLineGames 6.0 +75
4 HTML/Iframe_CID!exploit 5.9 +4
5 HTML/Iframe.DN!tr.dldr 5.8 +5
6 W32/Virut.A 5.2 +3
7 W32/Small.AACQ!tr.dldr 3.7 +12
8 W32/Basine.C!tr.dldr 3.4 +3
9 W32/AutoRun.SEH!worm 2.4
10 W32/MyTob.BH.fam@mm 2.2 +4

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