LotusLiveは、IBMがパートナー企業の顧客向けにSaaSとして提供するメッセージングおよびコラボレーションアプリケーションのスイートだ。
LotusLiveは、IBMがパートナー企業の顧客向けにSaaS(サービスとしてのソフトウェア)として提供するメッセージングおよびコラボレーションアプリケーションのスイートだ。新サービスはクラウドコンピューティング分野において、MicrosoftやGoogleとの競合に新たな局面を切り開くものとなる。だが、MicrosoftがWindows Liveやその他のプラットフォームで苦しんだマーケティングの混乱を避けるためにも、IBMはストレートなブランド戦略を構築する必要がある。
IBMは1月19日、「LotusLive」を発表するとともに、曖昧な印象の否めなかった「Bluehouse」という名称を捨てた。
LotusLiveとは何か。「LotusLiveとは、IBMがパートナーために用意し、パートナー各社がSaaSプラットフォームとして顧客に提供するミーティング、メッセージング、そしてコラボレーションアプリケーションのブランド名だ」。IBMのオンラインコラボレーション担当副社長、ショーン・ポーリー氏は1月20日、「Lotusphere 2009」でeWEEKにそう語った。
IBMは同イベントで、LotusLiveの第1弾となる「LotusLive Engage」のデモンストレーションを行った。この製品はエンタープライズコラボレーション向けに、ソーシャルネットワーキング、Webカンファレンス、チャット、ファイル共有、そしてストレージをブレンドしたもので、これまでBluehouseと呼ばれていたサービスである。しかしEngageは、Lotus愛好家の食欲を刺激する味覚の1つに過ぎない。
ポーリー氏や他のIBM幹部は、LotusLiveから今年後半、もっと多くのサービスが登場すると約束した。だが、それらがどのようなソリューションになるのか、ポーリー氏のプレゼンテーションでは明らかにされなかった。そこでeWEEKは後日、IBMのメッセージングおよびコラボレーション担当副社長のケビン・キャバナー氏に、はたしてLotusLiveにはどのようなものが含まれるのか聞いた。
「LotusLiveアプリケーションには、既存のIBMオンプレミスアプリケーションのSaaS版が含まれる」とキャバナー氏は答えた。
それらのアプリケーションの1つが、すでにLive化されている。これまでLotus Notes Hosted Messaging Serviceと呼ばれていた「LotusLive Notes」だ。このサービスは1000から1万の電子メールインボックスを持つ企業をターゲットに、IBMが同社のデータセンターでホスティングするNotesのLiveバージョンである。「われわれはDomino 8.5の電子メールサーバをホストする」とキャバナー氏。
そのほか今年後半に提供を予定しているものには、Notesのフル機能を必要としない「境界ワーカー」向けライトウエイトバージョンの「LotusLive iNotes」、同社のソーシャルネットワーキングソフトウェアのSaaSバージョンとなる「LotusLive Connections」、そしてLotus Sametime Unyted SAAS Webコンファレンシングアプリケーションを名称変更した「LotusLive Meetings」と「LotusLive Events」がある。
今後数カ月以内に、LotusLive Notes用のLotusLive BlackBerryアドオンと、Notesユーザー向けのLotusLiveインスタントメッセージングプラグインも提供する予定だ。
明らかにLotusLiveは、SaaSコラボレーションプラットフォームのパイオニアであるGoogle Appsや、SaaSバージョンのSharePoint、Exchange、Office Live Meeting、Office Communication Serverを含むMicrosoft Business Productivity Online Standard Suiteに真正面から挑戦しようとしている。
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