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» 2010年04月19日 08時02分 UPDATE

Weekly Memo:富士通の野副元社長辞任問題にみるガバナンスの真髄 (1/2)

富士通は先週、元社長の野副州旦氏が「虚偽の理由で辞任を迫られた」と主張している問題について会見し反論した。なぜ、こういう事態にならざるをえなかったのか。

[松岡功,ITmedia]

富士通が野副氏に辞任を求めた理由

 富士通が4月14日に開いた元社長の野副州旦(のぞえ・くにあき)氏の辞任をめぐる一連の騒動について説明した会見は、およそ2時間に及んだ。会見に臨んだ間塚道義会長は、「野副氏は富士通の社長として適格性に欠けていた」などと、野副氏の主張に真っ向から反論した。

 会見の内容はすでに関連記事等で報道されているので、詳細についてはそちらをご覧いただきたい。また、これまでの経緯については本コラムでも折りに触れて取り上げているので、こちらも関連記事を参照いただきたい。

 会見を聞いてあらためて思ったのは、なぜ、こういう事態にならざるをえなかったのか、ということである。これをひも解く意味でも、富士通が会見で示した「辞任を求めた理由」を以下に記しておく。

 富士通は野副氏に辞任を求めた理由として、「FUJITSU Wayの最高の体現者としてふさわしくないこと」および「企業防衛の観点からも辞任が求められること」を挙げた。同社の理念・行動規範である「FUJITSU Way」の最高の体現者としてふさわしくないことについてはこう説明している。

 「昨年2月下旬から3月上旬、当社の秋草直之取締役相談役が野副氏に対し、某ファンドグループとの関係を絶つように忠告したところ、野副氏も同グループが怪しいとの認識を有しており、それゆえに関係を絶つ旨を述べていた。しかし、その後も同グループの日本における代表者との親密な関係を継続しており、当社が検討していたM&A案件にも積極的に関与させようとしていたことが明らかになった」

 「好ましくない評判があり、反社会的勢力との関係も疑われる某ファンドグループの関係者と親密な関係を保ち、社内の警告にもかかわらず、それを改めるどころか重要案件に関与させようとしていたことから、もはやFUJITSU Wayの最高の体現者であるべき当社の代表取締役社長にふさわしくないと判断された」

 また、企業防衛の観点からも辞任が求められることについてはこう説明している。

 「某ファンドグループについての上記の疑いが真実であった場合、当社も重大なリスクにさらされることになる。反社会的勢力とのつながりが証明されない限り、そのつながりはないものとして関係を持ってよいのではない。疑いがある以上、それが真実であった場合に生じる重大なリスクを踏まえて、当社をそのような危険にさらさないよう、一切かかわりを持たないように行動するのが当社の代表取締役社長たる者の責務である」

 「当社の代表取締役社長を務める野副氏が、反社会的勢力との関係が疑われる某ファンドグループの日本における代表者と親密な関係を継続していることが、当社における企業防衛の観点から望ましくないことは論を待たない」

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