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» 2010年05月08日 10時00分 UPDATE

ビジネスマンの不死身力:信頼を生む専門知識の伝え方 (1/2)

専門用語の多用は顧客との間に壁を作り、意思疎通を難しくしてしまう。難しい言い回しや横文字を使わずに、分かりやすい言葉を意識して伝えることで、顧客から信頼を獲得できるようになる。

[竹内義晴,ITmedia]

少し考え方を変えることで、仕事を楽しく充実したものに。「ビジネスマンの不死身力」では、そのノウハウをお伝えします。


 IT業界では、プレゼンテーションを通じて、顧客や利害関係者にシステムの提案や使い方の説明を行う機会が多い。専門知識を上手に説明できれば、顧客からの信頼や専門家としての評価が得られる。

 だが、IT業界で使われる専門用語は難解であり、横文字も多く、一言では伝えにくい。顧客にプレゼンテーションの内容を分かりやすく伝えられなければ、信頼を失うことにつながりかねない。

 顧客から求められる存在になるにはどうすればいいか。今回は、専門知識を分かりやすく伝え、信頼を獲得する方法をお話ししよう。

専門家が犯してしまうミス

 先日、テレビで討論番組を見た。ある経済評論家は、専門的な内容について、一般の人が「なるほど、そういうことだったのか」と納得できるレベルに掘り下げ、分かりやすく説明していた。難解な内容が腹に落ちると、相手に対する聞き手の信頼感は増し、もっと話を聞いてみたくなる。

 一方、横文字の専門用語を多用し、話が分かりにくい経済評論家もいる。聞き手にしてみれば、最初こそ知的に聞こえるが、理解できない言葉が繰り返し使われると、次第にストレスを感じてしまう。

 豊富な知識があるばかりに、難しい内容を難しく伝えてしまう――。これは、専門家が犯しがちなミスである。内容がどれだけ素晴らしくても、聞き手が理解できないのなら、伝えていないことと変わりがない。専門家の存在意義は、難しい内容を相手に分かる言葉で説明できるかどうかに懸かっている。

「子供でも分かる」を意識する

 では、われわれが専門的な内容を分かりやすく伝えるにはどうすればいいか。

 まずは、伝える内容を誰でも分かるようにかみ砕いて説明することを意識してみよう。「誰でも分かる」のレベルとしては、小学生が聞き手であると想定してみたらいい。初めて耳にする専門用語を理解する過程は、子供が新しいことを学ぶ過程と大きく違わないからだ。

むやみに横文字を使わない

 専門家の中には、横文字や専門用語を好んで使う人も多い。中には、分かりやすく説明するために、「ステークホルダー……つまり、利害関係者との調整が大切です」というように、横文字の意味を日本語で補う人もいる。

 耳にした瞬間に理解できない横文字は、聞き手に抵抗感を生じさせてしまう。日本語だけで意味が通じるなら、あえて横文字を使う必要はない。「ステークホルダー」なら「利害関係者」、「コンプライアンス」なら「法令順守」と伝えた方が、聞き手は直感的に理解しやすい。

 説明がうまい専門家ほど、専門用語を使わないものである。

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