進化する図書館オルタナブログ通信(1/3 ページ)

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» 2010年09月03日 17時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

自宅で60万曲以上の音楽が聞き放題!

 9月1日から図書館利用者が自宅で60万曲以上の音楽が聴けるようになるそうだ。すごい。(中略)でも公共図書館がこんなサービス始めたらレンタルショップの経営が成り立たなくなるんじゃないかと心配にもなるなぁ。

 自宅で60万曲以上の音楽が聞き放題になる図書館サービス:ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦


 筆者は、子供のからよく図書館を利用している。その昔は図書カードだったが、いつしかコンピューターでの管理になり、インターネットでも貸し出し予約や期間延長などができるようになった。時代とともに、図書館の利便性も増している。

 そして、図書館で借りられるのは本だけではなく、LPレコードやカセットテープに始まり、今やCDやビデオ、DVDまで閲覧したり借りられるところが増えている。

 さらに最近の節約志向も相まって、図書館の利用者が急増している。筆者が利用する図書館では、話題のベストセラーやCD、DVDなどは予約待ちの数字が2けたから3けたということもある。レンタルショップと違い、無料で利用できることが図書館人気を後押ししているのだろう。

 そして図書館で利用できるサービスがさらに増えることが、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」の自宅で60万曲以上の音楽が聞き放題になる図書館サービスで紹介された。本稿が掲載されるころにはサービスがスタートしているはずだが、図書館で音楽配信サービスが利用できるような時代が来るとは。それも図書館に出向くことなく、自宅で利用できるのだ。コメントにもあるようにジャンルが限られるようだが、今後の展開に注目だ。

 また、図書館関係の話題では、吉川氏の国立国会図書館サーチのプロトタイプが公開されていたも、興味深かった。竹内義晴氏「竹内義晴の、しごとのみらい」の国会図書館サーチで拙著を検索してみましたでも取り上げられているが、国会図書館だけでなく、ほかの公共図書館に自分が探している本があるかどうかも検索できるのが素晴らしい。まだ開発版であるため完ぺきではないが、なかなか使えるデータベースではないだろうか。

 図書館と言えば、少し前に話題になった事件がある。それについて櫻吉清氏「少しでもパラノイアになってみる」が、岡崎図書館HP大量アクセス事件に関してで、改めて考察している。さまざまな問題を包括した事件だったが、一番の問題はかかわった人々の認識の甘さにあると言えるだろう。サーバのアクセス量の見積もりが甘かった図書館、きちんとした対応を取っていなかったシステムメーカー、サーバに高負荷をかけてしまったユーザー。それぞれの認識が甘かった故に、事件になってしまったのだ。

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