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» 2011年07月29日 12時00分 UPDATE

オルタナティブな生き方 妹尾高史さん:答えは自分の中にある (1/2)

事業会社のエンジニアとしての疑問や提言、趣味のミニ鍵盤についての楽しい話題を綴るオルタナティブ・ブログ抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパーの筆者妹尾高史さんに、その半生を聞いた。

[聞き手:谷川耕一、鈴木麻紀,ITmedia]

オルタナティブ・ブログ抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパーの筆者妹尾高史さんは、良くいえば器用貧乏、悪くいえば飽きっぽい性格のようだ。仕事も習い事も、ある程度達成できると変化を求めてしまうのが悩みだという。そんな自分を受け入れられなかった妹尾さんが悩みに悩んで得た答えは、自分自身を認めることだった。

努力が苦手な少年

 妹尾さんが「ピアノを弾く!」と、宣言したのは幼稚園生のとき。先生がピアノを弾く姿を見て、「かっこいい!!」と思ったのだ。両親は特に音楽に詳しいわけではなかったが、子どもが自分からやりたいと言うなら、ということで、すぐにクラシックピアノの教室を見付けてピアノも購入してくれた。

 ピアノ教室の先生は厳しい人で、強く叱られることもあったという。「小学生のころは、努力のきらいな典型的な怠け者」だったという妹尾少年は、自分からピアノを弾くと宣言したにもかかわらず、あまり熱心に練習をする方ではなかった。ただし、「歌謡曲を耳で覚えて、自由に弾くのは楽しかった」と当時を振り返る。

 ピアノのレッスンはしばらく続けたが、中学1年生のときに辞めてしまう。発表会で年下の小学生が見事に演奏する姿を目の当たりにして、妹尾少年の心が「折れて」しまったのだ。

ミニ鍵盤との出会い

 小学生時代、好きな科目は図画工作だった。「作る」ことが好きで、近所の空き地に置いてあった建築資材を勝手に使って大規模な秘密基地を友達と作ったりもしたという。「ピアノを弾くお坊ちゃま」というよりは、腕白坊主だったらしい。とはいえ勉強も、ある程度はできる方だった。

 中学校は自転車で15分ほどの公立に通った。部活動は囲碁将棋部。選んだ理由は格好いい先輩に勧誘されたからで、特に囲碁や将棋が好きだったわけではないらしい。それでも部室には頻繁に顔を出していた。「学校の中に自由になるスペースがあるのは、なんだかうれしかった」とのこと。とはいえ、没頭していたのは五目並べだったそうだが。

 五目並べ以上にハマったのは、アニメーションの「超時空要塞 マクロス」だった。理由は、劇中音楽。作曲家の羽田健太郎氏が手がけた音楽がストーリーの世界観と相まって、とても共感できたという。あまりにもマクロスにハマったので、関連するものを「集める」マニアではなく、マクロスのオリジナル小説を執筆する「作る」マニアになった。

 「小学生のころは、文章を書くのは大嫌いでした。それが、マクロスにハマって小説を書くようになり、書くことが苦にならなくなりました」とのこと。得意ではなかった国語の成績も、小説を書くようになってからかなり上がったそうだ。オリジナルストーリーをプラモデル雑誌に投稿して賞品をもらったこともあった。ラジオ番組にも投稿するようになると、番組内で自分が書いた文章を読まれることがうれしかった。こういった体験が、いまのブログ執筆にもつながっているのかもしれない。

 音楽の方はどうなったかというと、ピアノのレッスンは辞めたが、同じころ「モノフォニック・シンセサイザー」を両親に買ってもらった。これが妹尾さんと「ミニ鍵盤」との出会いだった。しかしこのシンセサイザー、単音しか出ないという代物だったという。

バンド中心の学生時代

 高校は進学校に合格し、ご褒美として当時最もメジャーなシンセサイザー「DX7」を手に入れる。クラブ活動はもちろん軽音楽部だ。男子のキーボード奏者は珍しかったし、ピアノの素養があり、立派なキーボードまで持っている妹尾さんは、かなり重宝された。いくつものバンドを掛け持ちするようになり、「ヴァンデンバーグにサバイバー、ナイトレンジャーなど、ハードロックからフュージョンまでなんでも演奏しました」

 そんな人気者だったにもかかわらず、妹尾さんはバンド活動にそれほどのめり込まなかった。さらに、勉強からの逃避もしばしば。「丸2日かけて全15巻の漫画を一気に読んでみたり、勉強をさぼったりすることが多かった」。そんなわけで、成績が学年で下から2番目という教科もあったとか。

 大学は、1年浪人して関西学院大学の商学部へ。当初はものづくりに興味があったので理系を志望していたのだが、入試日程を調整していく中で文系も受験することになり、なぜか結局、商学部に落ち着いてしまった。これだという目標を定め、それに向かって努力し突き進むというよりは、状況の変化に合わせて柔軟に立ち振る舞うという、学生時代までの妹尾さんらしいエピソードだ。

 大学でも軽音楽サークルに一時期所属するなど、バンド活動を続ける。ここでも妹尾さんは引っ張りだこで、サークル以外のバンドにも誘われてあちらこちらで演奏する。そんな活動を通して、後に奥さんとなる彼女とも出会った。

senoo_takashi02.jpg 学生時代の妹尾さん(可愛い)。キーボード雑誌の取材を受けたこともある
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