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» 2016年04月13日 08時00分 公開

古賀政純の「攻めのITのためのDocker塾」:第20回 Dockerで3Dゲームを動かす――準備編 (1/2)

非常に深い関係にあるゲームとコンピュータ。今回からDockerの環境で3Dゲームを稼働させる方法についてご紹介していきます。まずはその目的や方法、必要な環境などについてみていきましょう。

[古賀政純(日本ヒューレット・パッカード),ITmedia]

 みなさんは、コンピュータでゲームを楽しんだことはありますか。PCで動くゲーム以外にも、家庭用ゲーム機、ゲームセンターに設置される業務用の「筐体機」などもありますが、最近はスマホでゲームをする人もよく見かけるようになりました。プログラミング可能なコンピュータに筆者が出会ったのが中学生の時です。人生で初めて作成したソフトウェアは、スロットマシンの「ゲーム」でした。

 ゲームとコンピュータは非常に関係が深く、その発展の歴史は1960年代にまで遡ります。実は、1960年代に世界初の対戦型シューティングゲームが稼働したコンピュータを日本で見ることができます。2016年3月2日から5月30日にかけて、東京のお台場にある日本科学未来館で「GAME ON 〜ゲームってなんでおもしろい?〜」という企画展が開催されています。その企画展の展示会場で、世界初の対戦型シューティングゲームが稼働した旧DEC(Digital Equipment Corporation、現Hewlett Packard Enterprise=HPE)の「PDP-1」(ピー・ディー・ピー・ワン)という大型コンピュータが展示されているのです。筆者は、1990年代の学生時代に旧DECの高速計算用のマシンを研究で使っていたこともあり、入社後も旧DEC製のサーバのシステムエンジニアを担当していました。そのため、今回のようなチャンスを逃すわけもなく、筆者は自社のコンピュータのご先祖様「PDP-1」に会いに行きました。

Docker 東京お台場の日本科学未来館の1階で開催中の企画展「GAME ON」の入口。開催期間は2016年3月2日から5月30日まで

 展示会場に入って左手に、世界初の対戦型シューティングゲームが稼働した我が社のご先祖「DEC PDP-1」が堂々と鎮座していました。PDP-1の近くには、1972年に米国で爆発的な人気を博したAtariの業務用ゲーム筐体機「PONG」(ポン)も展示されていました。また、3Dグラフィックスを駆使した自動車のドライブシミュレータやフライトシミュレータ、世界初の大型体感筐体と言われているSEGAのバイクレースゲーム「HANG-ON」も実際にプレイできる状態で展示されていました。会場ではコンピュータとゲームの関係の歴史や進化の過程、当時のゲーム産業、市場ニーズなどを垣間見ることができます。

DcokerDcoker (左)世界初の対戦型シューティングゲームが稼働した旧DEC社(現HPE)のPDP-1の本体が、日本科学未来館の1階で鎮座していた。(右)DEC PDP-1のディスプレイと入力装置。六角形という近未来的な形をしたディスプレイとアンティーク調のタイプライターの調和がかっこいい。PDP-1は1960年に出荷された
DcokerDcoker (左)DEC PDP-1上で作成した世界初のシューティングゲームに興じる大人たちの写真(1960年代)。(右)1972年、Atariが作った初のアーケードゲーム機の筐体。1996年にNHKのドキュメンタリー番組「新・電子立国」でも紹介され、コンピューターゲームによる事業化を語る上で無視できない機械の一つ

 「GAME ON」の展示会場を徘徊していた筆者は、「PDP-1」に会えた興奮を抑えつつ、歴代のコンピューターゲーム機、3Dゲーム、バーチャルリアリティを見ながら、ふと次のような疑問が沸いたのです。

 「Docker環境で、3Dグラフィックスを駆使するドライブシミュレータやフライトシミュレータなどのゲームアプリは動くのだろうか…」

 その日の夕方、筆者は自宅のDocker環境で3Dグラフィックスを駆使するゲームアプリを動作させるための技術情報を調査することにしました。

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