XMLの第一人者がAndroid陣営に Appleの専制的体制を批判
「iPhoneアプリを作っている人たちは地主のご機嫌をうかがい、怒りを買うことを恐れている」――Google入りした著名開発者ティム・ブレイ氏は、iPhoneアプリの現状は「大嫌い」だとしている。
XMLの第一人者として知られる開発者ティム・ブレイ氏が、Googleに入社したことを自身のブログで明らかにした。Androidの開発に携わるという。
ブレイ氏はXMLを開発した1人で、2010年2月までSun Microsystemsで働いていた。Sunを買収したOracleは同氏を引き留めたが、それを蹴ってこのほどGoogle入りした。
同氏は、Googleに入社した大きな理由はAndroidだと述べている。Androidの使い勝手の良さ、オープンソースであること、開発者の参入障壁が低いこと、ハードやソフトを作って売るのに許可を得る必要がないことなどを評価している。
さらに同氏は「Appleとの競争が楽しめる」こともAndroidのいいところだとして、同社のiPhoneを次のように批判している。「iPhoneが描くモバイルインターネットのビジョンは、物議を醸すもの、セックス、自由を排除し、何が許されるのかを知ることのできる人を厳しく制限している。鋭い牙を持った弁護士に囲まれ、消毒され、閉ざされた不毛の地だ。アプリを作っている人たちは地主のご機嫌をうかがい、怒りを買うことを恐れている」
同氏は、たとえiPhoneのハードとソフトが素晴らしくても、このようなiPhoneアプリ開発の現状は「大嫌いだ」としている。同氏は、Appleは間違っているとし、Googleでの仕事はそれを証明するチャンスだと思うと述べている。
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