Microsoft Office 2010、最大の特徴はオンラインコラボレーション機能:Google Docs対抗
Office 2010発売イベントでは、Google Docsに対抗するオンラインコラボレーション機能の強化を中心にデモが行われた。
米Microsoftは5月12日(現地時間)、「Office 2010」と「SharePoint 2010」の企業ユーザー向け提供を世界で開始したと発表した。14カ国語版が発売され、向こう数カ月のうちに対応言語を94に拡大する予定。日本では5月1日に企業向けボリュームライセンスの提供を開始しており、一般顧客向けの発売は6月17日に予定している。
同日ニューヨークで開催したローンチイベントで同社ビジネス部門担当プレジデントのスティーブン・エロップ氏は「Office 2010とSharePoint 2010は生産性の未来を明確にする」とし、PC、携帯電話、Webブラウザで利用できる一連の2010製品により、企業は経費を削減しつつ成長できると語った。
同社の主力製品であるOfficeの今回のアップグレードの最大の特徴は、米Googleのオンラインオフィススイートに対抗するためのオンラインでのコラボレーション機能の強化といえる。SharePoint 2010やオンライン版Office「Microsoft Office Web Apps」、同日提供を開始した「Microsoft Office Mobile 2010」との連係により、デスクトップ、携帯電話、オンラインでOffice 2010を使えるようになった。Word、PowerPoint、Excel Web App、OneNoteでドキュメントの共同編集が可能になり、Outlook上で稼働する新機能「Microsoft Outlook Social Connector」では、連絡先に登録している同僚のアクティビティを表示するといったソーシャル機能が利用できる。Connectorでは、MySpace、Facebook、LinkedInでのアクティビティも表示可能だ。
コラボレーション関連以外にも、多数の機能が追加された。例えばインタフェースでは従来の「ファイル」メニューが「Microsoft Office Backstage」に変わり、PowerPointにはWebブラウザでプレゼンテーションを展開できる「Broadcast Slide Show」が加わったほか、動画を挿入、編集できるようになった。
Microsoftが競合と目すGoogleはOffice 2010発売イベントの前日、Officeを利用する企業ユーザーに向けて、Office 2010へのアップグレードではなくGoogle Docsへの移行を検討するよう公式ブログで呼び掛けている。
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パッケージ版やプレインストール版などを6月17日から一般向けに発売する。
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