Google、12%の増収 「YouTubeは広告収入に貢献している」
Googleの1〜3月期の決算は、アナリスト予測は下回ったものの、増収増益だった。同社は、CPC(クリック単価)が減少しているのはYouTubeのTrueViewの影響で、これを除けば“健全に”伸びていると説明した。
米Googleが4月23日(現地時間)に発表した2015年第1四半期(1〜3月期)決算は、売上高は前年同期比12%増の172億5800万ドル、提携企業に支払う手数料(TAC)を除く実質売上高は139億1300万ドル、純利益は4%増の35億8600万ドル(1株当たり5.20ドル)の増収増益だった。非GAAPベースの純利益は5%増の45億3200万ドル(1株当たり6.57ドル)だった。
売上高、非GAAPベースの純利益ともに、アナリスト予測(売上高は175億ドル、純利益は6.60ドル)を下回った。
パトリック・ピシェットCFOは発表文で、為替の影響を除けば売上高の伸びは17%だったと強調した。
検索と連動した広告の伸びを示すペイドクリック数は13%増加。Googleサービスのペイドクリックは25%増だったが、パートナーサイトのペイドクリックが12%減だった。
モバイル端末の普及で下落が続いているクリック単価(CPC、クリックごとに広告主がGoogleに支払う単価)は7%のマイナスだった。
同社は米Facebookとは異なり、モバイル広告の広告収入全体に占める割合を公表していない。
トラフィック獲得経費(TAC)は33億4500万ドルで、広告売上高の22%を占めた。
広告以外からの売り上げ(Google Playのアプリやハードウェア、Google for Workなど)は23%増で、売上高全体に占める割合は1割だった。
同四半期末時点の正社員数は、前期より1819人増え、世界で5万5419人。新たに雇用したのはほとんどがエンジニアという。
業績発表後の電話会見でピシェットCFOは、検索広告が不調だというアナリストの見解は「間違っている」とし、CPCについて説明した。同氏によると、CPCが減少しているのはモバイル広告が伸びていないせいではなく、YouTubeのTrueViewの増加の影響だという。TrueViewとは、YouTubeの動画が始まる前や検索結果に表示される動画広告。クリックされるか、一定秒数以上再生されないと広告コストが発生しない。
同氏は、TrueView広告の除けばCPCの成長率は“健全”だと説明し、YouTubeの広告収入への貢献は拡大していると語ったが、TrueViewあるいはYouTubeからの具体的な売上高は明示しなかった。
既に後任が決まっているピシェット氏が電話会見に参加するのはこれが最後。会見の最後に「退社後は妻とバックパックを背負って世界中を旅するので、もし私を見かけたら声をかけてください」と語った。
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