大容量ディスクに換装したい〜Norton Ghost編〜

　Linuxのインストール時には、/boot、/home、/varなど個別のパーティションに分けることが多い。しかし、見当違いな容量配分にしてしまった場合、使い続けるためには「ハードディスクを増設したい」Tipsで紹介する増設を強いられる（パーティション置き換えを解消すべく、LVM (Logical Volume Manager) が提唱されている）。

　ほかの選択肢もある。既存の容量が足りなくなったディスクを大容量な物に換装させたい場合には、クローニングソフトが便利だ。ここでは、GRUB環境で「Norton Ghost 7.5」を使用し、クローン作成手順からGRUBブートまでを紹介しよう。なお、「Norton Ghost 2003」においてもファイルフォーマット「ext3」までサポートされている（これ以前のバージョンでは「ext2」まで）。

Norton Ghost 7.5

パッケージ内には、Windows版に加えDOS版が同梱されている。ここではDOS版を使用する例だ

1. /etc/grub.conf内を確認し、現在使用しているカーネルファイル名をフルパスでメモしておく。次の場合には「default 2」のため、上側の「title Red Hat Linux ....」から0、1、2と数え「title Red Hat Linux (2.4.18-26.8.0)」行が、現在の使用カーネルタイトルだと判断できる。このタイトル以下、3行の文字列を書き留めておく（ここでの例は黄色文字の行）。

2. 「GRUBのブータブルCDを作りたい」Tipsを参考にして、GRUBのブートディスク（フロッピー）を作成しておく。

3. Linuxをシャットダウンしてケースを開け、ディスクをケーブルにつなぐ。

4. 新規のディスクを（スレーブなどに）つなぐ。電源オン直後のBIOSで認識されていることを確認する。

5. 起動フロッピー（またはブータブルCD）にNorton GhostのDOS版を保存する。Ghost実行後は「Disk」→「To Disk」を選択する。

6. Ghost上の操作で増やしたいパーティションブロック数を調整する（例：/home）。

7. クローニングにはATA100、5400rpmのディスク間で、70GBを2時間程度必要とする。終了後は電源をオフにしてケースを開ける。

8. 元のディスクを外し、クローンしたディスク（例：セカンダリ）をマスターにつなぐ。

9. 2番で作成したGRUBのブートディスクで起動する。

10. GRUBプロンプトでは「GRUB（MBR）が破損してカーネル読み込みができない」Tipsを参考に、カーネルファイルを指定する（1番で確認した3行を順番に入力すればよい）。

11. rootシェルログイン後にGRUBを再インストールする。

12. 以上の操作後、再起動を行うとクローン先の換装ディスクでブートできるはずだ。

関連リンク
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