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» 2005年11月08日 00時00分 UPDATE

情報マネジメント用語辞典:日本版SOX法(にほんばんえすおーえっくすほう)

J-SOX / 日本版企業改革法 / にほんばんそっくすほう

[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 相次ぐ会計不祥事やコンプライアンスの欠如などを防止するため、米国のサーベンス・オクスリー法(SOX法)に倣って整備された日本の法規制のこと。上場企業およびその連結子会社に、会計監査制度の充実と企業の内部統制強化を求めている。

 「日本版SOX法」という呼び名は俗称で、実際には証券取引法の抜本改正である「金融商品取引法」の一部規定がこれに該当する。同法では第24条の4の4で「有価証券報告書を提出しなければならない会社のうち、金融商品取引所に上場している有価証券の発行者である会社その他の政令で定めるものは、事業年度ごとに、当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制について評価した報告書(内部統制報告書)を有価証券報告書と併せて内閣総理大臣に提出しなければならないこととする。また、内部統制報告書には、公認会計士又は監査法人の監査証明を受けなければならないこととする」と定めている。

 米国SOX法に影響を受けたと思われる日本での法令・規制の動きには、以下のようなものがある。

2003年4月 改正商法施行(委員会等設置会社の内部統制システム構築が義務化)
内閣府令第28号施行(コーポレートガバナンス、内部統制事項の開示が義務化、代表者確認書の任意添付)
2004年4月 監査法人を監視・監督する「公認会計士・監査審査会」が発足
2005年1月 東京証券取引所が有価証券報告書等の適正性に関する確認書、適時開示に係る宣誓書を義務化
2005年6月 会社法成立(大会社の内部統制システムの基本方針策定が義務化)
2005年7月 金融庁(企業会計審議会内部統制部会)が「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(公開草案)」を公表
2005年8月 経済産業省が「コーポレートガバナンス及びリスク管理・内部統制に関する開示・評価の枠組みについての指針」を公表
2005年12月 金融庁(企業会計審議会内部統制部会)が「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」を公表
2006年5月 会社法施行
2006年6月 「証券取引法等の一部を改正する法律」「証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」が成立
2007年2月 金融庁 企業会計審議会、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」(基準)、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」(実施基準)を金融担当大臣に提出
2007年4月 金融庁、金融商品取引法制に関する政令案・内閣府令案等を公表
2007年5月 金融庁、証券取引法等の一部を改正する法律の施行等に伴う関係内閣府令案を公表

 2003年4月の内閣府令第28号(企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令)では、有価証券報告書の提出に際して「代表者による適正性の確認書」を添付することを求めるようになったが、これは米国SOX法 第302条の「経営者による宣誓書」を見習った制度だといえる。また、2004年4月の公認会計士・監査審査会発足は、米国SOX法で定められたPCAOB設置に似た措置である。

 金融庁 企業会計審議会内部統制部会が2005年12月に示した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」は、監査法人が企業の内部統制システムをチェックする際の基準に関する方針を示したもので、これが想定する制度では「経営者が実施した内部統制の評価」について公認会計士が法定監査(財務諸表監査)の一環として監査を実施することになっている。この前提となっている内部統制の枠組みは米国の「COSOフレームワーク」をベースにしたものだが、もともとのCOSOフレームワークの5つの構成要素のほかに「ITの利用」(IT統制)が加えられている。

 金融商品取引法(実際には「証券取引法等の一部を改正する法律」およびその整備法)は2006年3月に国会へ提出され、6月に成立した。同法は緊急性の高い条項からの順次、段階的に施行され、2007年9月30日に完全施行となった。内部統制報告書の提出・監査に関しては、附則第15条で「平成20年4月1日以後に開始する事業年度から適用する」と定めており、2009年(平成21年)3月期の本決算から上場企業およびその連結子会社を対象に適用となる。

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