通信回線調査にもブロードバンドの普及が結果として表れている。前回、12.2%だったブロードバンド(CATV、ADSL、FTTHの合計)が今回は35.1%まで上昇した。
また、今回は、各種ブロードバンド回線の中でも興味深い結果が出ている。全体の中でも2割を占めるADSLは、ブロードバンドの中でトップ。ただ、統計による実際の利用者数では、CATVの方がADSLに比べ2倍近く多いのだ。ADSLには、こうしたアンケートに答える積極的なネットユーザーが多いことの証だろう。
光ファイバー利用者も前回に比べ倍に増えている。携帯電話/PHSが、前回の1.5%から5%に上昇している。これは、PHSによる定額制の通信サービスが進んでいるためだと推測される。月額5800円(年契約だと4930円)でPHS 32Kbpsパケット通信が定額となるDDIポケットの「AirH"」、月額3000円で64KbpsのPHSが使い放題となる、ケイ・オプティコムの「eo64エア」が代表格となる。
今回の設問には、マンション向けや無線といった項目を追加したが、しっかりとポイントを獲得している点がブロードバンドの層の広がりを感じさせる。
現在の通信回線
ダイヤルアップは6割弱に減り、ブロードバンドが35.1%まで上昇。中でもADSLが2割を超えている。次回どこまで伸びるか楽しみ
参考・前回調査(2001年1月)
前回は、8割近いユーザーがダイヤルアップ接続を利用していた。ブロードバンドは12.2%で、内訳はほとんどがCATVだった。ADSLもまだまだ少数派
10月5日の時点で利用者が約13万人にすぎなかったYahoo! BBが1位。初期開通ユーザーにアンケートに積極的なパワーユーザー層が多かったという理由が1つ。また、本調査の告知をYahoo! JAPAN上で行ったため、Yahoo! BBユーザーの目に付きやすかったという理由もありそうだ。
各プロバイダに分散しているフレッツ・ADSLの得票を合計すると四千数百票となり、一気にトップに躍り出る。フレッツ・ADSLの加入者数は9月末時点で約39万なので当然といえば当然だ。そこで、フレッツ・ADSLをプロバイダ別に見ると、安価なことで定評のぷららが多い。ぷららは、利用者数ランキングでは7位なのでユーザーのフレッツ率が高いプロバイダといえる。
イー・アクセス、アッカなどのADSL勢は一見劣勢に見えるが、夏以降の値下げ競争や8Mbps化で一気に利用者を増やしていることから、次回のランキングでは大きく伸びるとみられる。
2位のJ-COM@NetHomeは日本のCATV最大手。ぷらら以下は、OCN、@niftyといった会員数が多い大手プロバイダが順当に並ぶ。また、6位、7位にADSL専業のめたりっくグループとJ-DSLが顔を出している。
ブロードバンド利用者数ランキング
順位 |
プロバイダ名 |
投票数 |
1 |
Yahoo! BB |
2088 |
|
2 |
J-COM@NetHome |
1611 |
|
3 |
ぷらら/フレッツ・ADSL |
849 |
|
4 |
OCN/フレッツ・ADSL |
672 |
|
5 |
@nifty/フレッツ・ADSL |
648 |
|
6 |
めたりっくグループ |
560 |
|
7 |
J-DSL |
539 |
|
8 |
iTSCOM |
364 |
|
9 |
DTI/フレッツ・ADSL |
338 |
|
10 |
BIGLOBE/フレッツ・ADSL |
337 |
|
11 |
ASAHIネット/フレッツ・ADSL |
325 |
|
12 |
So-net/フレッツ・ADSL |
305 |
|
13 |
DION/フレッツ・ADSL |
295 |
|
14 |
ODN/フレッツ・ADSL |
258 |
|
15 |
@nifty/イー・アクセス |
252 |
|
16 |
THN |
214 |
|
17 |
WAKWAK/フレッツ・ADSL |
211 |
|
18 |
DION ADSL |
200 |
|
19 |
JENS SpinNet/フレッツ・ADSL |
173 |
|
20 |
BIGLOBE/イー・アクセス |
160 |
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CATV勢は全国の中小局にユーザーが分散する傾向があるため、利用者数が多い割には上位に入らない。J-COM@NetHomeが2位、iTSCOMが8位
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