これまでのランキングでいいところのなかったCATV勢が上位を占めた。ちなみに、1位のiTSCOMはネットワーク内14.3Mbps(アンケート時は4Mbpsで帯域制限)、ZAQはベストエフォート、J-COM@NetHomeは2Mbpsでそれぞれサービスされている。CATVはアクセス集中さえ起きなければ、ADSLと違い距離や回線品質に関係なくコンスタントに速度が出ることから高いポイントを得たのだろう。
光ファイバーのusenが11位に甘んじているのは残念な結果といわざるを得ない。ネットワーク内は高速だが、インターネットに出ると接続先により速い・遅いの差が激しいというあたりが評価を落とした原因であろう。
ADSL勢に注目すると、フレッツ・ADSLを含め、各事業者が仲良く名を連ねている。通信速度に関していえば、どの事業者もおおむねユーザーを満足させているということだ。どのブロードバンドを選んでも、速度や快適性に満足している人が多いということだ。現在のCATVの最大速度は2M〜5Mbpsの局が多い。今回の調査では、各プロバイダとも1.5MpbsのADSLが主流だったので、CATVの満足度の方が高いのはうなずける。
ベスト10を見ると「通信品質…」や「通信速度…」に顔を出した事業者が上位。中でもASAHIネットは、「料金が安い」でも5位、9位に入っており、安くて快適なブロードバンドを提供している。日本テレコム系のJ-DSLが5位に食い込んだ点は大手通信事業者の面目躍如といったところ。
誌面の都合で10位までの掲載にとどまっているが、21〜43位は、5ポイント程度の差の中にひしめき合っている。ほとんどの事業者はおおむね満足な通信速度でサービスを提供しているということだ。
一方、ワースト10を見ると、Yahoo! BBが1位。公称値8Mbpsの20%は約1.6Mbpsだ。8Mbpsを期待して入れたにもかかわらず1.6Mbps以下のユーザーが2割程度いるということ。誌面では割愛したが、iTSCOM、ZAQ、usen、THNは、80%以上出ているユーザーも多いので地域や時間帯で速度にバラツキが大きいのだろう。
ただし、このランキングに関しては各社の最大速度が異なることに留意してほしい。たとえば最大8MbpsのYahoo! BBは、半分の速度しか出なくても4Mbps。ワースト4位のusenも同様で、仮に実力の10%しか出なくても10Mbpsと超高速なのだ。