プロフィールを登録した人と、その情報を検索する人がコミュニケーションを楽しむ場、それがYahoo!パーソナルズだ。97年にスタートした米Yahoo! Perso nalsは、人気サービスとして定着しているが、その背景には雑誌や新聞の個人広告が浸透していることがある。しかし、日本では個人広告は一般的でない。Yahoo! JA PANリスティング事業部長 志立正嗣氏は「個人広告に慣れないユーザーの安全性に、日本ならではの配慮をする必要があると悩んだり考えたりしました」と、スタート前の苦労を語る。
しかし、本人確認によって安心して利用できる場を作り上げることができた。好調なスタートを切れたのは、その安心感がユーザーに伝わったからだろう。「米国ではセカンドライフのためにと年配者が利用することも多いんです。日本も近い将来そうなるのでは」と志立氏。新たなコミュニケーションの場に期待が集まる。
パソコン初心者向けの質問掲示板。「トラブル解決のための場の提供」自体は目新しくはない。しかし、マイクロソフトが運営していることと、さまざまな工夫によって完成度の高いコミュニティとなったことで、ユーザーを集めた。たとえば投稿ごとにポイントがもらえ、ポイントを使用して懸賞に応募できる。ネットでは教えてもらってばかりいる人が嫌われるという慣習があるが、ポイント制はこうした壁をなくす役割を果たしている。
ブロードバンドユーザーが急増した2002年。注目の映像コンテンツも次々と登場し、新人賞ノミネートサイトも半数以上がブロードバンドコンテンツとなった。その中で最上位となったのがスカパー!BB。得票を集めた理由の1つとして、CS放送のスカイパーフェクTVが、人気番組から選りすぐりを集めてブロードバンド向けにオンデマンド配信した、という話題性があげられる。ネットだけのオリジナルコンテンツもあり、内容も充実。
1位はYahoo!パーソナルズですか。Yahoo!さん、こういうこと(出会い系サービス)やっていいんですか(笑)。ウチがやると絶対大問題になるからな。
僕は商売人だから、何で儲けるんだろうってことが最初に気になって、その図式がハッキリ見えないとイライラするんですよ。Yahoo!パーソナルズの場合には、客を集めて、広告収入を得るためのおもしろい広場を作ったんだろうなとわかりやすいんですよ。2位のマイクロソフトも、マーケティングですよね。顧客のデータを作るということと、どういうニーズがあるのかという調査がタダでできる。頭のいい考えだなって思いました。ブロードバンドコンテンツは、単刀直入でわかりやすい。コンテンツを売って儲けようとしている。そのほかのサイトは広報という形でやっている。広告、マーケティング、販売、広報という4つのパターンが、上位ランキングにはそれぞれ入っています。ただ、この4つのパターンは、僕はすでに知っていたモデルですから。新しい金儲けの方法が、もっとあるはずなんですよね。
ウチのアダルトビデオでいうと、いままでのアダルトにはない「ジャンル」を作り出してきたという自負があるんですよ。だけど2002年は、作品はたくさん作ったが、すでにあるシリーズの続編だったりして「ジャンル」を1つも作っていない。それではダメだという感覚を持っているんです。
このランキングも同じように感じました。ウチが新しいジャンルを作り出せないのは僕がプロになったからです。自分の中で無意識のうちに、できることとできないことを区別し始めたんですよ。インターネットで何かやっている人も、プロになってしまっているんじゃないでしょうか。「インターネットっていろんなことができるじゃない」「あれやってみよう」「これやってみよう」といって、おもしろ半分でやっていたら人が乗ってきちゃった、という形だったのが、いまは皆さんがプロ化してきちゃった。インターネットってこういうものでしょ、というように固定観念が生まれてくると、次が生まれづらくなってくるんですよね。
インターネットに新しいものが生まれてくる可能性はあると思いますが、いま、ここで一気に出さないと、向こう10年出なくなってしまいますよ。アダルトビデオもそうでした。みんなが、こんなもんなんだって思ってしまったから。このランキングを見たとき、何か新しいものが見られたらいいと思っていたんですけど、新しくないなと思いました。僕の知っている4パターンに入っちゃってるなって。ぜったいあるはずなんですよ。何かあるはずなんですよ。においがぷんぷんするんですよ。