ファイル観賞用ツールは、個人的な好き嫌いが出やすいジャンル。機能的には満足できても、ちょっとしたインタフェースの違いで好き嫌いが激しく分かれてしまう。そんな中、今のようにゴテゴテしていなかったころのWMPライクなインタフェースを残したMedia Player Classicは間口が広く、多くの人にとって素直に「手になじむ」と思えるツールといえるのではないだろうか。画像部門金賞のViXも、機能が豊富で使いやすいツール。ただ最近ではブロードバンドがすっかり普及したこともあり、静止画像はいちいちダウンロードしないユーザーも増えている。ダウンロードするなら動画の方が旬という今の状況を考えると、動画再生ツールが部門賞に輝いたのは納得のいくところだ。
darkhorse
私はWMP6.4信者だ。だから今のクソ重いWMPはキライだ。ゆえに、Media Player Classicを知ったときには「ヤラレタ!」と感じた。このソフトを作った作者のセンスには脱帽。既存のマイクロソフト謹製お仕着せメディアプレイヤーとは違う設計思想が、使いやすさとなって現れている好例だ。軽いだけでもダメ、多機能なだけでもダメ、バランス感覚の絶妙さが部門賞に選ばれた最大の理由だ。ほかのプレイヤーも悪くはないが、やはり慣れ親しんだものというのは使いやすい。ほかのプレイヤーも、見かけがデフォルトでWMP6.4風だったら勝利していたに違いない……。願わくば、マイクロソフトがこの部門賞の結果を見て心を入れ替えてくれることを期待する(切実なる願い)。
ぬる℃
関連付けで使うソフトは起動やファイル読み込みの軽快さで選ぶようにしている。ファイルをダブルクリックした瞬間に、まるで待ち構えていたかのように即座に起動するのがいい。だから、Media Player ClassicやDVなどの軽量プレイヤーには以前から注目していた。昨年のこの部門は機能の豊富さにスポットが当たっていた感があったので、やたらと軽快さにこだわる自分は少数派なのかと思っていたが、今回は軽量プレイヤーが動画カテゴリーを独占しており、そうでもないようなので少し安心した。
いっし〜
Media Player Classciは、インタフェースが非常にシンプルでかつ再生に機能を絞り込んだプレイヤーといっていいだろう。しかし外見とは一転して内容は実に優れた機能を実装している。シンプルで直感的なボタンの配置が操作感がよく、ほとんどの動画ファイルに対応しており、DVDが再生できるのはうれしい。無数の動画再生プレイヤーでここまで条件が一致するのは、私が知る限りおそらくMPCのみであろう。多機能というわけでもないが、欠点がないメディアプレイヤーといえる。
ネットランナー
Media Player Classicは、編集部でも愛用者が多い。シンプルで飽きのこない作りは、一朝一夕でできるものではない。ユーザーからの要望にマメに応え続けた結果だといえる。作者の真摯な開発姿勢に敬意を表したい。