Huawei×ライカ協業の舞台裏 「絶望的状況」から「P9」完成までの道のり(2/2 ページ)
Huaweiのハイエンドスマートフォンには、ライカと共同開発したカメラを採用している。2社はなぜタッグを組むことを決めたのか? ライカ品質のカメラはどんな過程を経て完成したのか? Huaweiが披露した開発ストーリーを紹介する。
直前まで地道な改善を重ねてP9誕生へ
こうして光学設計や画質の課題をクリアし、2016年1月にHUAWEI P9のサンプル機が出来上がった。しかし、このサンプル機で撮影した写真はライカが目指す画質とは程遠く、残念な仕上がりだったという。それでも改善を重ね、同年2月の「Mobile World Congress 2016」では、自信をもってP9で撮影した写真を展示できるレベルにまで向上。P9のカメラ画質は、直前まで地道な改善を経て完成していった。
そして2016年4月6日に、ロンドンでHUAWEI P9とHUAWEI P9 Plusを発表し、Huaweiとライカの取り組みは実を結んだ。
ロンドンでの発表会で、P9を手にするHuaweiコンシューマー ビジネスグループのCEO、リチャード・ユウ氏。「スマートフォンのカメラはレンズサイズの制約があり、光の少ない環境下できれいに撮るのは難しいが、(P9/P9 Plusでは)難しい環境下でもきれいに撮れるよう、革新的なカメラ技術を盛り込んだ。芸術的な写真を撮れる」と力説した
HUAWEI Mate 10 Proが11月28日に日本発表か
HUAWEI P9をはじめ、ライカと共同開発したカメラを搭載したHuaweiのスマートフォンには、RGBセンサーとモノクロセンサーで構成されるダブルレンズを採用している。デュアルカメラを備えるスマートフォンが増える中で、この手法を採用しているのはHuaweiだけ。
Huaweiスマホは、ライカが培ってきたモノクロ写真の補正技術を受け継いでおり、ライカらしい味わい深いモノクロ写真を撮影できる。他にも、モノクロセンサーを生かした解像感の高い写真や、2つのレンズの視差を生かした背景ぼかしなども特徴だ。HUAWEI P10/P10 Plusでは、3D顔面認証をすることで、より美しいポートレートを撮影できるようになった。
今後、Huaweiのスマホはどこへ向かうのか? ファーウェイ・ジャパンは、11月28日に「次世代スマホ」が日本に上陸することを予告した。Huaweiは10月にドイツで「HUAWEI Mate 10」と「HUAWEI Mate 10 Pro」を発表しており、Mate 10 Proについてはファーストローンチ国に日本が含まれている。本機が登場すると見て間違いないだろう。
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