ドコモの「カードケータイ」は誰向け? 写真で速攻チェック(1/2 ページ)
ドコモの新製品発表会で、ひときわ大きな注目を集めていたのが「カードケータイ」だ。厚さ約5.3mm、重さ約47gという薄型軽量のボディーが大きな特徴だ。このカードケータイでは何ができるのか? そして誰に向けたモデルなのか?
10月17日に開催されたNTTドコモの新製品発表会で、ひときわ大きな注目を集めていたのが、「カードケータイ KY-01L」(京セラ製)だ。
「4Gケータイで世界最薄、最軽量」とうたっている通り、厚さ約5.3mm、重さ約47gという、薄型軽量のボディーが大きな特徴だ。名刺と同じぐらいのサイズなので、名刺ケースにも収納できる。筆者も実機に触れてみたが、持った瞬間、思わず「軽っ!」とつぶやいてしまった。軽すぎて、本当にこれが携帯電話なのか疑わしくなるほどだ。
名刺ケースに入れるシチュエーションは少ないだろうが、カバンのポケットや胸ポケットなどにも忍ばせやすくなるので、スマホと2台持ちでも簡単に持ち歩けそうだ。
ディスプレイは約2.8型で、カラーの液晶や有機ELではなく、最近のケータイでは珍しい「電子ペーパー」を採用している。バッテリー容量は380mAhと少ないため、静止状態だと電力を消費しないなど、低消費電力が特徴の電子ペーパーを採用した。
物理キーは搭載しておらず、静電容量式のタッチパネルに対応している。文字入力もタッチパネルで行う。日本語入力システムには「iWnn」を採用しており、フリック入力やケータイ入力(「あ」は1回、「お」は5回など、各キーを1〜5回押して文字を打つ方法)にも対応している。ディスプレイ下には、前の画面に戻るクリアキーと、メニュー画面に戻るキー(いずれもセンサータイプ)を搭載している。スマホのタッチパネル操作に慣れた人なら、違和感なく操作できるだろう。
本体を起動すると、9つのアイコンが並ぶメニュー画面が表示され、ここから各種機能や設定を利用する。
利用できる機能やサービスは、通話、SMS、カレンダー、時計(アラーム)、電卓、Webブラウザ、メモ帳、テザリングなど。設定画面にはAndroidの名残が見られるが、OSはドコモが独自にカスタマイズしている。Google Playやdマーケットなどのアプリストアは利用できず、アプリ自体を追加することもできない。カメラは搭載しておらず、ドコモメールも利用できない。通話はVoLTEをサポートしている。
プリインストールしているカレンダーはGoogleカレンダーに近いデザインだが、Googleアカウントとひも付けることはできず、新規で利用する形。ブラウザは簡易的なもので、電子ペーパーの制約で動画は再生できないので、YouTubeなどは利用できない。
microSDスロットを備えていないので、本体にmicroSDを挿入して各種データを移行するといったことはできないが、アドレス帳はBluetoothで転送できる。また、ブラウザからダウンロードした画像は本体に保存できる。ただしメニュー画面(の第1階層)にデータフォルダは用意されておらず、「設定」→「デバイス」→「ストレージ」から内部ストレージにアクセスでき、ここから保存した画像を見られる。
表示内容の書き換えに時間がかかるため、レスポンスはあまり良くない。ブラウザも視認性は問題ないが、スクロールに時間がかかり、スクロール中は階調を下げるため画面も見にくい。スマートフォンのように、サクサクと情報収集をする用途で使うのは厳しいだろう。
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