ファーウェイ、日経新聞とテレ東の報道に「見解」 遺憾の意を表明
ファーウェイ・ジャパンが、日本経済新聞とテレビ東京が2018年12月に掲載・放送した記事・報道について声明を発表。遺憾の意を表明し、両社に抗議文を送付したことを明らかにした。テレビ東京の放送については、BPO(放送倫理・番組向上機構)に対する申し入れも行ったという。
ファーウェイ・ジャパン(華為技術日本)は1月16日、「日本経済新聞およびテレビ東京の報道に関する当社の見解」という声明を発表した。2018年12月に日本経済新聞(日経新聞)とテレビ東京(テレ東)が行った報道に対する同社の見解が述べられた文章で、全体としては同社が両社の報道に対して遺憾の意を表明している。
今回問題となっているのは、日経新聞が2018年12月12日付の朝刊と電子版に掲載した記事「ファーウェイ製品、何が問題 専門家に聞く」と、テレ東が2018年12月13日付のニュース番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」の中で放映した「米が“排除”呼びかけ… ファーウェイ製品 何が『問題』?」。
これらの記事・放送について、ファーウェイは「客観的事実や根拠に基づかないばかりか、それを歪曲して報道した部分が認められ」るとして、強い遺憾の意を表明。さらに、記事・報道で紹介されたNRIセキュアテクノロジーズのコンサルタントへのインタビューにおいて「(ファーウェイ製品に)サイバーセキュリティ上のリスクがあることを断定的に述べたような編集」がなされ、それにより同社製品の「社会的イメージは大きく損なわれ」たと主張している。
さらに、同社は日経新聞やテレ東から当該記事・放送に関する事前取材の申し込みを受けていなかったことを明らかにし、放送に関しては「放送倫理にもとる不公正な番組の放送がなされた」としてBPO(放送倫理・番組向上機構)への申し入れとテレ東への抗議文送付、記事については日経新聞に抗議文を送付したという。
記事掲載時現在、日経新聞とテレ東はこの声明に対する反応を示していない。
関連記事
- ファーウェイが再度声明 「スパイウェア」報道は事実無根、法的手続きへ
ファーウェイ・ジャパンが12月18日に声明を発表。一部メディアが報じている「Huaweiのスマートフォンがスパイウェアのような動きをする」という内容は事実無根とした。 - ファーウェイが声明 「製品に余計なものが見つかった」報道は「事実無根」と否定
ファーウェイ・ジャパンが12月14日、「製品のセキュリティ上の懸念に関する根拠のない報道について」と題したプレスリリースを発表した。「製品に余計なものが見つかった」とする報道は「事実無根」と否定。日本の製品は厳格な試験に合格していると反論した。 - 3キャリアが通信設備からファーウェイとZTE排除か 「決まった事実ない」
- ファーウェイ製スマホの未来はどうなってしまうのか――キャリアに判断を迫る、アメリカ「国防権限法」
ソフトバンクの上場会見で、宮川潤一副社長(CTO)がHuaweiについて言及した。その言葉は、示唆に富むものだった。 - “余計なもの”報道の真相は? 「Mate 20 Pro」の売れ行きに影響は? Huawei呉波氏を直撃
日本でも発売したHuaweiのフラグシップスマホ「Mate 20 Pro」は完成度が高く売れ行きも好調のようだが、現時点では猛烈な逆風が吹いている。一部では「余計なものが入っている」といった報道も出ている。同社の端末事業部は現状をどのように見ているのか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.