TBS「アッコにおまかせ」の初音ミク特集に批判相次ぐ
TBS系列で10月14日昼に放送された「アッコにおまかせ」で、歌声制作ソフト「初音ミク」を紹介した特集に対し、放送直後からネット上で批判が相次いでいる。結果的に同ソフトが「単なるオタクのおもちゃという扱い」と失望する声や、「ソフト自体とは無関係な『オタク』をおもしろおかしく取り上げるテレビの印象操作にはうんざり」といった声が多い。
特集は約2分半。まず東京・秋葉原で通行人に「初音ミク」について尋ね、秋葉原では知名度が高いことを紹介。同ソフトを使って音楽を制作しているユーザー宅を訪問し、ユーザーが「初音ミク」がPCで歌声を制作できるソフトだと明かした。
ここでナレーションが「歌詞と音程を入力すればヴァーチャルアイドルが歌ってくれる」「萌え萌えアイドルがまるでレコーディングをしたかのように歌ってくれるのだ」などとソフトを紹介した。
販売元のクリプトン・フューチャー・メディアの担当者も登場し、「つんく♂さんですとか、プロデューサーの方がまるでモーニング娘をプロデュースするように、一般の方も自分で作った曲や歌を歌わせることによって、プロデューサー感覚を味わえるような展開を目指して開発を進めました」と話した。
先立って登場していたユーザーが、同ソフトを使って制作したオリジナル曲を生演奏付きで披露した。しかしその後は一転し、ユーザーの「3次元には興味がないんで」「俺の嫁」といった発言や、ユーザーの部屋に貼られていたギャルゲーキャラのポスター、コスプレなどを取り上げる流れになった。
最後に、ナレーションがこのユーザーに対し「普段は何を」と質問。ユーザーが「コンビニでアルバイトを」と返答すると「ふーん、ご立派ですねえ」とナレーションが返して特集ビデオは終了した。
「ご立派ですね、TBSさん」
放送後、販売元の公式ブログやネット掲示板などには「ひどい」「オタクを叩いて視聴率稼ぎという魂胆が見え見え」「若いオタク叩きに利用されただけ(安全に叩けますから)」──といった批判が相次いだ。
公式ブログへのコメントは15日午前2時ごろには300件近くに達した。「メディアに取り上げられただけでもよしとすべき」という意見もあったが、大半は「悪意ある偏見でまとめようとする悪質な意図」といった憤りだ。
ブログに書き込まれたコメントによると、特集内の販売元担当者のコメントは、番組側が用意した原稿だった、という。
特集最後の「ふーん、ご立派ですねえ」とのナレーションに対しては、「口調が明らかに見下している。職業差別では」という指摘もある。
ブログにはユーザーから、「放送で楽しかった気分は奪われ、創作意欲も大きく削り取られてしまいました。ホント、返して欲しいです>TBS」「物事に全力で取り組む人達をどうしてあそこまでおとしめることが出来るのでしょうか」というコメントもあった。
「初音ミク」は、ヤマハの音声合成技術と声優の声を組み合わせ、メロディーと歌詞を入力すればアニメ風の声で歌を歌わせることができるPCソフト。クリプトンが8月末の発売から1万5000本以上を販売するなど、音楽ソフトとしては異例のヒットになり、同ソフトを使って制作した楽曲などをネットで公開する動きも広がっている。
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