カブトムシの角、折りたたみ式だった 幼虫頭部に“完成形”で存在
芋虫型の幼虫から、角を持つ成虫に変態するカブトムシは、どのように角を作っているのか――名古屋大学の研究グループはこのほど、角の“元”が幼虫の頭部に完全な状態で存在し、物理的に展開するだけで角の形態に変化することを示した。
昆虫がさなぎを経て成虫になる時、脚や眼、角、翅など、幼虫にはなかった体の部位が現れる。幼虫は「原基」と呼ばれる、成虫の体の元になる器官を体内に持つが、原基が最終形態になるまでには、折りたたみ構造を展開したり、細胞が移動・変形したりと、さまざまなプロセスが考えられる。
カブトムシの場合は、さなぎになってから約100分という短い時間で角が現れるため、細胞移動などを伴わない、折りたたみ構造の展開のみで角が形成されると予想されていた。研究グループは、角の展開時間を短縮しても角の形状になることと、ホルマリンで固定した角原基でも角になることから、細胞移動などが起きていないことを確かめた。
さらに、角原基の切片画像から構築した3Dモデルを、表面が伸縮しない条件で展開するシミュレーションを行ったところ、きちんと角の形状に変化した。これらを合わせて、角原基から角への変化は、幼虫頭部内にあらかじめ形成した折りたたみ構造を物理的に展開するという単純なプロセスであると結論付けた。
研究結果は、英科学誌「Scientific Reports」(オンライン版)に10月24日付で掲載された。
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