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Apple、アダルトアプリをApp Storeから大量削除か

Appleが開発者に、「アダルトコンテンツへの苦情を多数受け取ったため、ガイドラインを変更した」と通知。多数のアプリが削除されたとみられる。

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eWEEK

 Appleはアダルト関連のアプリを検閲しているのかもしれない。開発者らは、最近App Storeから多くのアプリが削除されたと主張している。

 2月18日のTechCrunchの記事によると、開発者のジョン・アサートン氏はAppleから、同氏のアプリの内容が「当初は配布可能と考えていましたが、最近顧客からこの種のコンテンツへの苦情を多数受け取ったため、ガイドラインを変更しました」と伝える電子メールを受け取った。

 「iPhone App Review」という署名の入ったこのメールはさらに、「当社はあからさまな(成人向け)コンテンツをApp Storeから削除することにしました。その中にはあなたのアプリも入っています。ご理解ください」と続けている。

 2月19日にはこのような報告がオンラインに相次いで掲載され、多数のあからさまな(アダルト)アプリがApp Storeから削除されたことがうかがえる。Appleはこれまでにも苦情の多いアプリを削除しており、同社は黙って方針を変更することでも知られている。

 同社は2009年4月に、iPhoneでバーチャルな赤ん坊を振っておとなしくさせる「Baby Shaker」アプリを削除し、謝罪した。iPhone SDKのライセンスには、「アプリにはわいせつ、ポルノ、不快感を催す、あるいは中傷的な内容を含めてはいけない」とある。その翌月、Appleは「Me So Holy」というアプリも削除した。宗教的な配慮を欠くとして抗議が殺到したためだ。

 Appleはほかの理由でもアプリを削除している。同社は12月に、Molinkerというデベロッパーのアプリを1000件以上削除した。ユーザーがこれらアプリを高く評価する偽のレビューを投稿したためだ。

 App Storeは急速に拡大している。調査会社IDCによると、同ストアは2010年末までにアプリ数が30万に増える見通しだ。このような急成長により、Appleには、役に立たないアプリを大量に提供しようとしたり、不正を行おうとする開発者を排除しなければならないという圧力がかかるだろう。

 また、間もなくAppleのタブレットマシン「iPad」が登場することで、App Store向けにソフトを開発するサードパーティーは急増するかもしれない。モバイル調査会社Flurryによると、2010年1月にiPhone OS対応アプリの数が急に増え始めたという。Appleは開発者に、iPad向けアプリを作るために新版のiPhone SDK 3.2βをダウンロードするよう促している。Appleは、iPadは2カ月以内に発売されるが、そのときには9.7インチのマルチタッチディスプレイで14万を超えるアプリが動くだろうと見込んでいる。

 だがFlurryは、iPhoneとGoogleのAndroidアプリの保持曲線はほぼ同じだと指摘している。IDCも、Android端末向けのソフトを構築する開発者の数が大幅に増えると予測している。AppleとGoogleのモバイル分野での競争が激化する一方だということがうかがえる。

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